『Mortal Shell(モータルシェル)』PS4版とPS5版の違い

ゲームの概要・感想

2021年3月4日に北米ストアでリリースされたPS5版『Mortal Shell: Enhanced Edition』($29.99)のPS4版との違い。

ロード時間

  • 死亡時のリトライ
    PS4版: 8秒(演出)+23.44秒(ロード画面)
    PS5版: 8秒(演出)+14.70秒(ロード画面)

PS4版が31.44秒でPS5版が22.70秒
死亡時の演出が8秒あって、その後にロード画面となり、全体の待ち時間はPS5のゲームにしては長い。
『デモンズソウル』『仁王』など、PS5で死にゲーのリトライ時のロード時間が高速化されているのを見ると、『Mortal Shell(モータルシェル)』はイマイチです。

アップデートによる高速化を期待したいところ。『Mortal Shell(モータルシェル)』はアンリアルエンジン4を採用しています。最近のアンリアルエンジン製ゲームはPS5版ゲームのロードの速さが如実に出ていましたので、同じようなレベルに並んでほしい。

  • The Sinking City
    PS4版:21.35~26.05秒
    PS5版:3.37~4.95秒
  • アウトライダーズ 体験版
    PS4版:17.29秒
    PS5版:3.97秒
  • ファイナルファンタジーVII リメイク
    PS4版:18.66秒
    PS5版:1.9秒 ※トレーラー

ハプティックフィードバック+アダプティブトリガー

  • 這って移動している時の地面の感触
  • シェルに近づいた時の鼓動
  • 小さなオブジェクトを蹴った時の振動
  • 攻撃が壁に当たった時の振動
  • スタミナ切れの時のR2の重い抵抗
  • 硬化切れの時のL2のガガガガッという反発

挑戦的に取り入れている印象。

ただ、客観視点の3Dアクションゲームは、足の感触を重視したほうが良いかもしれないと思い始めています。『アストロプレイーム』『CONTROL アルティメット・エディション』のように。

足への刺激は常にあり、ゲーム全体において触感を受ける部位の統一感も出せる。この統一感が「キャラクターがそこにいる」という感覚とシンクロしやすくて臨場感に繋がる。
足以外の「たまに触感がある」と言うのは統一感を感じず、今回で言えば「這って移動している時の地面の感触」は面白いですが、取ってつけたようなものとして存在が浮いています。臨場感どころか違和感になりかねない。

「小さなオブジェクトを蹴った時の振動」は、場面は少ないけど面白く機能していて、ゲーム内のキャラクターが物に触れたという事が感触で伝わり、シンクロ率が高い。これに加えて、土・草・石・ぬかるみ・水の感触が感じられれば、「キャラクターがそこにいる」という感覚とシンクロできたと思う。

銃撃のゲームであれば銃、レースゲームであれば車の振動など、ゲーム全体において触感が効果的に機能する事を意識しないと、あまり意味がないように思う。という事で客観視点の3Dアクションゲームは足がわかりやすいのかなという気がします。足だけという意味ではなく、足を軸にして統一感を出しつつ、『アストロプレイルーム』のように雨風も加える。腕なら腕でも良いですが、なんにせよ軸となる使い方がほしい。

他のゲームでも振動はON/OFF・強/弱の設定があるので、やり過ぎを恐れる必要はないと思う。不要ならOFFにすればいいだけ。
『アストロプレイルーム』『DIRT 5』『WRC 9』ら、ほぼ常にハプティックフィードバックが機能しているゲームのほうが面白く、シンクロ率が高まって臨場感も増して、PS5でハプティックフィードバックを導入した意味を感じる。パッドで遊ぶレースゲームは、もう旧世代の振動には戻りたくないと思えるほど。
中途半端は良くなくて、オマケのようにポイントで入れているだけでは、ゲームを面白くする存在にはならない。

4K60FPS

「4K60FPSに対応したことによる滑らか、かつ綺麗なグラフィック」との事ですが、グラフィックにおいてはPS4版とPS5版で差が感じられなかった。

フレームレートはPS4 Proで30fps、PS5で60fpsなので良くなっています。シビアなアクションゲームですから、恩恵が大きい。

これは良いと思います。グラフィックの向上は大きな魅力にはならないので、60fpsにこだわる事が重要。グラフィックにこだわってフレームレートが不安定になるのは良くないです。

トロフィー

トロフィーの内容はPS4と同じ。

獲得枠はPS4とPS5で別。これは『Mortal Shell(モータルシェル)』に限らず、全てのPS4とPS5のゲームで言える事。

ゲーム容量

  • PS4版: 7.70GB
  • PS5版: 4.64GB

大幅な容量削減に成功しています。
PS5のSSD容量は667GBと少ないですが、4.64GBのゲームなら143本も入る計算。

北米版と日本版

北米版『Mortal Shell: Enhanced Edition』は3/4にリリースされています。Ver1.000.003時点で日本語にも対応しています。$29.99でPS4版とPS5版がダウンロードできました。

日本では5/20にリリースを予定しています。

70点台のソウルライクゲーム

『デモンズソウル』『ダークソウル』に強い影響を受けている、俗に言うソウルライクなゲーム。

こういうソウルライクなゲームをプレイする度に「やっぱり本家は凄い」と感じるのも定番の反応。本家と比較されるがゆえに、80点未満のゲームになりやすいのかと思います。
『The Surge』もそうですが、70点台は上手くやっているほう。

本家のゲームがポンポン出るわけではないので、別メーカーが独自のアイデアをミックスした70点台のソウルライクゲームは、面白い存在だと思います。本家には及ばないという前提で「っぽいもの」を遊んでみる楽しさ。オマージュが感じられる雰囲気や、死にゲーの緊張感はあります。『Mortal Shell(モータルシェル)』は低価格で買いやすいのも魅力。

PS5版として残念なのはロードが長かった事ですね。死にゲーはリトライ時に高速ロードが生きるはずなのに、『Mortal Shell(モータルシェル)』の22.7秒は旧世代と変わらないレベルの待ち時間。PS4(HDD)・PS4 Pro(HDD)と比較すれば大幅に速くなっているはずですが、PS5ゲームとしては大きな不満点。
現在のバージョンは1.000.003ですが、アップデートでロード時間を速くしてほしいところ。

PS4版→PS5版のアップグレード内容は、やや物足りない印象。重要ポイントであるロード時間が長かったのが要因です。このゲームはPS4版でロードの長さが指摘されていましたので、PS5版で弱点克服かと思いきや、肩透かしな結果でした。とは言え、ロードも振動もフレームレートもPS4版よりは良くなっています。
PS4版をやり込んだ人が再プレイするには魅力が弱いですが、気になっていたけどPS4版をスルーしていた人にとっては、PS5版がプレイしてみるきっかけになるかと思います。

コメント

  1. アーク より:

    北米版でも日本語プレイ可能なんですか?

    • Hamasukei Hamasukei より:

      今のバージョンがVer1.000.003で、現時点では北米版に日本語テキストがあります。

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