総額表示でゲームの価格も変わるかもしれない

ゲーム雑記

2021年4月1日(木)から、モノやサービスの値段である「本体価格」に、消費税分を加えた税込み価格で表示する「総額表示」が義務づけられました。

5,980円や59.99ドル

日本ではモノの価格というものは「キュッパ」が一般的です。イチキュッパ(1,980円)やサンキュッパ(3,980円)など。日本ではと言うか、世界的にそうです。北米PSストアでも$59.99とか$69.99に設定されています。一番大きい桁を1下げることにより、何故かとても安く感じる心理が働きます。世界的に定着している考え方なので、心理というかもはや真理。

日本のゲームにおける問題

上記したように、北米ストアでは$59.99や$69.99という価格設定ですので問題ありません。ベストなやり方を選択している。

日本においては、PSストアの価格がバラバラで不格好だというのは、過去記事でも指摘していました。
ダウンロード版の価格設定がスッキリなカプコン – PS4ちゃんねる Pro
最近のPS5ゲームですと、

  • 4/1 アウトライダーズ 8,778円
  • 3/26 バランワンダーワールド 7,678円
  • 3/2 龍が如7 光と闇の行方 インターナショナル 6,589円
  • 2/18 ボイド・テラリウム・プラス 7,678円

リストアップするまでもなく、数字が中途半端であることは知られていると思います。

なんで日本はこうなっちゃってるかと言えば、パッケージ版の税抜き価格が「キュッパ」だから。
税込8,778円は税抜7,980円、税込7,678円は税抜6,980円、税抜6,589円は税抜5,980円。

2021年3月31日までは総額表示義務がなかったため、少しでも安く見える税抜き価格を表示して、そこで「キュッパ」を使っていた。
しかし!これが4月1日からは通用しなくなるので、税込み価格で「キュッパ」に変わる可能性が高い。「キュッパ」は見えなきゃ意味がないから、総額表示義務に対応しなきゃならないといけないのは気付いているはず。

他業種ですとパソコン屋のドスパラは、3月30日に発表したモデルの価格が税込169,980円や税込199,980円になっています。当たり前なんです、こういう対応は。売れやすい価格を考えたら、見える数字を「キュッパ」にする。

カプコンは追い風

2021年3月にカプコンの株価は過去最高値になりました。
2017年より前から、カプコンはダウンロード版の価格を「キュッパ」や「キュッキュ」にして見栄えよく揃えています。そういうところで「しっかりしてる」という印象を受けていた。

価格表記に関して、カプコンが良い流れを作っていると思います。
「総額表示」義務に合わせて、カプコンのような美しい価格設定にするメーカーも増えるのではないでしょうか。

ただ、『SCARLET NEXUS』みたいに9,020円(税抜8,200円)という価格設定もありますし、「なんでこの価格が良いと思ったんだろう?」というメーカーも多いままかもしれない。
ちなみに『SCARLET NEXUS』は北米だと$59.99。

高くなるか安くなるか

税込8,778円のゲームが、総額表示への対応によって8,980円になるか、7,980円になるかはわからないですが、言うまでもなく安くしたほうが良いと思う。『アウトライダーズ』しても、北米じゃ$59.99が日本じゃ8,778円ですからね。税込7,980円にしてもまだまだ高い。

日本のPSソフトは売れなくなってきていると感じています。ゲームの高価格化も大きな原因だと思う。売れないから高く、高いから売れないという悪循環で、少しずつユーザーが離れている印象。そして高価格では新規ユーザーが入りにくく先細り。
買う人の中でも、新作を定価で買う人は減り、セール待ち、フリープレイ&Now、DL版をやめてBD版、中古売買などへ流れる人も増えるかと思う。
不況で税率を上げて、さらに深刻な不況になるのと同じ。

「北米より安くしろ!」でも「北米と同じにしろ!」でもなく、せめて税込7,980円にしようというところ。8,000円は超えちゃいけないラインというのも過去記事に書きました。
ダウンロード通常版は7,990円(税込)が落としどころだと思う – PS4ちゃんねる Pro
「総額表示」義務への対応により、ダウンロード通常版が8,000円未満になれば、プレイテーションの未来にとって良い変化だと思います。

私も価格に問題があると感じたのがきっかけでダウンロード派をやめて、8,000円以上のゲームはパッケージ版を買うという縛り中ですので、さっさと8,000円未満になってダウンロード版を買えればなと思っています。

ちなみにゲーム以外の商品だと総額表示で難しくなるケースもあります。例えば98円(税抜き)と表示して売っていた野菜を108円で売ると「キュッパ」にならない。でも税込98円だと安すぎてキツイと思う。ゲームの場合は、今までが「おま値」状態だからこそ、安くする余地がある。

4月1日以降に新発表されるソフトは、どういう価格設定になっているか注目したい。

コメント

  1. nana より:

    日本は卸の取り分が乗っかって高いんですよね
    昔は初期出荷で利益確定できるため日本産タイトル充実の推進力になりましたが今ではそれもなく割高感が際立ちます

  2. ヨナ より:

    今月出るニーアの新作もダウンロード版は税込8580円と中途半端な値段なんですよね…
    思い切って税込7980円にして欲しかったし下げすぎない値段にするなら税込8500円丁度にして欲しかった

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