PS5ではSIEのダウンロード版ゲームの通常価格が8,690円になっていますが、そのうち7,590円になると予想しました。
SIEタイトルの価格
タイトル | DL版 | BD版 | 初週販売本数 |
---|---|---|---|
KILLZONE SHADOW FALL 2014年2月22日 |
6,490円 | 7,590円 | 32,336本 |
inFAMOUS Second Son 2014年5月22日 |
6,490円 | 7,590円 | 34,801本 |
ラスト・オブ・アス リマスタード 2014年8月21日 |
5,390円 | 6,490円 | 30,587本 |
Bloodborne (ブラッドボーン) 2015年3月24日 |
6,490円 | 7,590円 | 152,567本 |
ラチェット&クランク THE GAME 2016年8月9日 |
5,390円 | 6,490円 | 27,534本 |
人喰いの大鷲トリコ 2016年12月6日 |
7,590円 | 7,590円 | 82,260本 |
GRAVITY DAZE 2 2017年1月19日 |
7,590円 | 7,590円 | 74,361本 |
Horizon Zero Dawn 2017年3月2日 |
7,590円 | 7,590円 | 116,997本 |
グランツーリスモSPORT 2017年10月19日 |
7,590円 | 7,590円 | 150,286本 |
ゴッド・オブ・ウォー 2018年4月20日 |
7,590円 | 7,590円 | 46,091本 |
Marvel’s Spider-Man 2018年9月7日 |
7,590円 | 7,590円 | 125,154本 |
Days Gone (デイズ・ゴーン) 2019年4月26日 |
7,590円 | 7,590円 | 114,319本 |
ラスト・オブ・アス パートII 2020年6月19日 |
7,590円 | 7,590円 | 178,696本 |
ゴースト・オブ・ツシマ 2020年7月17日 |
7,590円 | 7,590円 | 212,915本 |
Marvel’s Spider-Man: Miles Morales 2020年11月12日 PS5 |
6,490円 | 6,490円 | 18,640本 |
Demon’s Souls (デモンズソウル) 2020年11月12日 PS5 |
8,690円 | 8,690円 | 18,607本 |
Returnal (リターナル) 2021年4月30日 PS5 |
8,690円 | 8,690円 | – |
ラチェット&クランク パラレル・トラブル 2021年6月11日 PS5 |
8,690円 | 8,690円 | – |
※消費税率は全て10%
※2018年以前の週販はメディアクリエイト、2019年以降の週販はファミ通
DL版値上げの転機は2016年9月
2016年8月9日にリリースされた『ラチェット&クランク THE GAME』までは、DL版はBD版より1,000円安かったです。
PS4 Slimが9月15日発売でしたから、これを機にDL版の値上げになったのかなと思います。
今にして思えば、新作のDL版が6,490円というのは、めちゃくちゃ安いですね(今でも北米ではこの価格が当たり前なのは羨ましい)。『Bloodborne (ブラッドボーン)』のDL版が6,490円。今の『Demon’s Souls (デモンズソウル)』が8,690円という差を考えると、最初からセール価格みたいに思える6,490円。ちなみに25%OFFです。
レート改定の日は来るはず
北米版 | 日本BD版 | 日本DL版 |
---|---|---|
$49.99 | 6,490円 | 5,390円(~2016年8月)/6,490円(2016年9月~) |
$59.99 | 7,590円 | 6,490円(~2016年8月)/7,590円(2016年9月~) |
$69.99 | 8,690円 | 8,690円 |
北米版とのレート自体は変わっていませんが、PS5から北米版が$69.99になったため、日本版は8,690円になり、かなり高くなった印象を受ける。
しかし、レートを改定する日は来ると思います。理由はストレートに「8,690円じゃ売れない」から。
考えられる第一候補としては、以前のようにDL版を1,000円下げる。ダウンロード版の通常価格が7,590円なら、8,690円とは大幅に印象が変わります。北米版($69.99=7,346円)とも近い価格になって、「おま値」的な不満も感じなくなる。
そもそもAmazonじゃBD版『Returnal (リターナル)』が15%OFFで7,387円、DL版を7,590円にしてもまだ高い。PS4初期にやっていたDL版を1,000円安くするやり方は丁度良かったんだなと思います。
6,490円→7,590円と7,590円→8,690円の差
6,490円と7,590円の差よりも、7,590円と8,690円の差は大きいと思う。
私はPS4のゲームは全てDL版でしたが、6,490円から1,000円値上げして7,590円になった時は何の変化も感じなかった。というか気付かなくて、今調べて知った。この差は何も感じなかったのです。
でもPS5の『Demon’s Souls (デモンズソウル)』『Returnal (リターナル)』『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』が8,690円だと知った時は、これは高くて売れなくなるぞと深刻な問題に感じた。超えちゃいけないラインを超えたような。
それもあって、
ダウンロード通常版は7,990円(税込)が落としどころだと思う – PS4ちゃんねる Pro
という記事も書いたのですが、SIEの価格を調べ直したら過去にDL版を1,000円安くするのをやっていたので、7,990円じゃなくて7,590円だなという訂正でもあります。
利益率より本数(ユーザー数)
PS4とPS5のゲームがあまり売れていないという雰囲気は感じています。
ソフトの推定販売数をオープンにしているのはファミ通だけですが、日本のDL版割合が30%だったとしても60%だったとしても、BD版の数字が小さすぎて大きな違いにはならないから割合を考える意味もなく、PS5デジタル・エディションが売れているわけでもない日本で、DL版だけが異常に売れているとはとても思えないので、たいした数字ではないでしょう。
とは言え、近年のゲーム業界の競争の厳しさと、PS4→PS5への切替時期でもあり、現時点で国内における低迷は予想通りでもある。大事なのは、PS5でまた盛り返すために価格問題を改善する必要があるというところ。BD版の推定販売数を伸ばすんじゃなくて、DL版を伸ばすという話ではありますが。
海外ではプレイステーションの人気が凄くて、ソフトも売れるしDL版への移行も順調、SONYの決算もそれを反映して良い数字が続いています。これならPS5も安泰でしょう。しかし、日本は違う。もうプレイステーションのゲームがバンバン売れていた時代は終わっています。
残ったユーザーに単価を高くして利益率を取るのではなく、これからまたユーザー数を増やす方向に行く必要がある。無料ゲームが溢れ、低価格ゲームも溢れ、プラットフォームも溢れ、しかも深刻なデフレの日本において、ソフト価格が8,690円ではユーザーを増やすのは無理です。
8,690円で10万本だと8億7千万円、それなら7,590円を12万本で9億1千万円や6,490円を14万本で9億1千万円を狙って、利益率より本数を意識して増やしていく必要がある。
SNSや動画でゲームが盛り上がる時代であり、人数が重要にもなるオンラインゲームも多い時代、ユーザーを増やすことが爆発力に繋がる。今の異常な利益率を狙うやり方は先細りするだけだから改善するべきだと思う。
ゲームの開発費が上がったからと言って、単価を高くしてユーザーが離れて売れなくなってコミュニティも廃れたら本末転倒。不況で税収が下がったから税率を上げてカバーしようとするやり方に似ている。さらなる不況を招いて抜けられなくなります。ソフト価格も税収も際限なく上げられるものではないので、そのやり方では限界がきます。実際、ダウンロード版のソフト価格は限界を超えちゃっていると思う。本数は国内300万本売れるなら天井が近くなって伸ばしにくいが、現実は国内30万本突破もむずかしくなっている。本数の方が伸ばす余地はある。
利益率を狙うデメリットとして、中古が活気づく事もあると思う。高いからクリアしてすぐ売っちゃう。高いから中古で買う。昔は中古と言えば中古ゲーム屋でしたが、今はメルカリも大きい。
日本は中古販売が問題視されて裁判になったほどでもありますが、DL版は中古屋に流れないから中古問題の解決方法の1つなのに、DL版を買いにくい価格にして中古を活気づけるのは見事な逆効果。
日本は原則として返品制度がないし中古の活気があるから、BD版は問屋になるべく高く売って終わりという狙いになっているかもしれません。長期的に売っていく狙いにはなりにくい事情もあるとは思うけど、改善していってほしいところ。
なんにせよ、今は利益率より本数という意識は必要になってくるんじゃないでしょうか。
ほぼ確信して安心すらしている
ワーワー書いて深刻ぶっていますが、8,690円のダウンロード版はあまり売れないでしょうから、早期にレート改定を迫られると予想します。ダウンロード版が1,000円安いというのはPS4で最初からやっている事なので、無茶な話じゃなくて、やり方を戻すだけ。決断のハードルも低いはず。
既に予約開始しているソフトの価格改定は難しいでしょうから、『Demon’s Souls (デモンズソウル)』『Returnal (リターナル)』『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』の結果を踏まえてから、DL版7,590円路線に移ると確信的に思っています。もう既にDL版の高価格化問題は解決したと安心しているほどに。北米版$69.99(7,346円)/日本版7,590円なら良い感じです。
予想はよく外れるけど、今回は自信アリなので、「ほらね」という記事の下書きを始めたいと思います。遅くとも来年中には変わるはず。
変わるまで、PS4でずっと続けていたDL版を止め、BD版へ移行しようかとも思っています。8,690円じゃ売れないぞと言ってるのに自分が淡々と買うのもムズムズします。『バイオハザード ヴィレッジ』は価格がナイスだったのでデラックス・エディションを即プレオーダーしましたが、『Returnal (リターナル)』『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』はプレオーダーしていないので、BD版の選択ができます。
ちなみに最後に買ったBD版は、DLC「ゴアモード」を貰うために必要だった『サイコブレイク』ですので2014年10月。それもフリープレイになったので手放し、今はBD版0本。久しぶりにゲームのパッケージを手にして開封し、ディスクを入れる感覚を楽しむのも良いです。
コメント
基本無料やフリープレイ、セール、サブスクなど高品質なゲームでも安く遊べる選択肢が増える中、8690円は高く感じます
ホライゾンやラチェクラ、ゴッドオブウォーなどはシリーズファンなので高くても予約して買いますが、リターナルなどの新規タイトルは躊躇してしまう…
有名IPは高くてもユーザーがついてきますが、新規IPは厳しいですね。
この点、ニンテンドーカタログチケットはよくできていると思いました。ラチェクラで興味を引いて、もう1本をリターナルに使ってみるという誘導ができそうな。
本来パッケージ製作やディスクのプレス代、流通にかかる費用等を考えると、DL版は安いはずなんですが、バンナムなどは頑なに同じ金額設定ですね。要はパッケージもダウンロードも同じ製品だから、同じ金額、という論理でしょう。SIEの場合、半年もしないうちにセールでとんでもない値段でダウンロード版を販売するので、順当にパッケージを量販店で予約して、プレイ。気に入って、日々プレイしたいものは、ダウンロード版をセールが来た時に買い直す感じですかね。DL版ならディスクレス起動、パッケージ版ならブックオフなどに中古に流す。それくらいの差しかないので、後は自分がどういうライブラリ(物理なのか、データなのか)でソフトを残していくか、という見立てですね。
最近、聞いて興味深かったのは、災害でパッケージ等が駄目になってしまった人が以来、DL版を買うようになった(全て駄目になっても、ハードを手に入れて、アカウントさえ取り戻せば、ソフトは全て元通り)話しは、目から鱗でした。
セールされた時にダウンロード版で買うのは良いかもしれないですね。パッケージ版を買って、区切りがついたら売って、ダウンロード版が大幅にセールされたら買い直すと。
未完成のようなバグが多い状態でゲームが発売されることも珍しくないですし、パッケージ版で試したほうが無難ではあります。
6年4ヶ月ぶりとなるパッケージ版ゲーム『ボイド・テラリウム・プラス』を予約しました。しばらくはパッケージ派の視点で見てみたいです。