PS5の価格と発表時期は予定通りだったはず

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PS5の価格や発売日を何度も予想してきましたが、その中で「発表が遅い」と何度も書いていたのは見当違いでしたと反省しています。

間違っていたこと

過去記事で何度もPS5の価格と発売日を予想していましたが、その度にPS4とXbox Oneの時のスケジュールを持ち出し、「今回は発表が遅い」と書いていました。これは私の見当違いであり、7年前の情報からアップデートしていないズレた見方でした。

2ヶ月を切ってから発表するのが当たり前
  • PS4 Slim – 7日
    2016年9月8日発表→9月15日発売
  • PS4 Pro – 2ヶ月2日
    2016年9月8日発表→11月10日発売
  • Switch – 1ヶ月18日
    2017年1月13日発表→3月3日発売
  • iPhone 11 – 10日
    2019年9月10日発表→9月20日発売
  • STADIA – 1ヶ月4日
    2019年10月15日発表→11月19日サービス開始
  • GeForce RTX 3080 – 15日
    2020年9月2日発表→9月17日発売
  • Oculus Quest 2 – 26日
    2020年9月17日発表→10月13日発売
  • PS5 – 1ヶ月26日
    2020年9月17日発表→11月12日発売

家庭用ゲーム機、スマートフォン、VR機器、GPUら、超有名製品であっても発売まで2ヶ月を切ってから価格と発売日を発表するのは普通です。今時、間延びするような発表は流行りません。

SIEの元グローバルCEOであるアンドリュー・ハウス氏が、2016年6月にProject Scorpio(Xbox One X)が発表されたことに関して、「一年以上先のものを発表するというステップには驚きました」「以前よりも顧客を即座に満足させるアプローチに重きが置かれている時代」「Appleの発表と同時に『今すぐ購入可』にするアプローチ」とコメントしており、この時既に早すぎる発表を否定していました。
ソニーのアンドリュー・ハウス氏、Xbox Scorpio発表のタイミングに“驚いた” – Xbox – Project Scorpio Xbox One – IGN
そして実際にPS5は、発売まで2ヶ月を切ってから価格と発売日を発表し、その翌日に予約開始。「Appleの発表と同時に『今すぐ購入可』にするアプローチ」に近いことを実践しています。

私このアンドリュー・ハウス氏のコメントを過去記事で何度も引用して、SIEが現代的なスピード感を意識していることをわかっていたはずなのに、なぜか7年前のデータを持ち出して「遅い!」と言っていたのは、今にして思えば噴飯ものの恥ずかしい分析でした。

で、実際にこのスピード感は良いものです。私はiPhone 11とPS5をすぐに予約しましたが、価格と発売日が発表されて、「もうすぐじゃん!」という購入意識を高く持てる状態での予約は気分が良いです。テンションが落ちないスピード感。

プレイステーションの場合は他とは違う事情もあって、本体の発売日発表を遅らせるとサードパーティーが困ったりもするでしょうけど、それでももう昔のような長期的な情報の出し方はしないかと思います。

存在しないチキンレース

「今回は発表が遅い」→「MSとチキンレースをしているからだ」という前提から間違っている妄想もありました。

まず価格に関して、SIEの社長兼CEOであるジム・ライアン氏がインタビューで「私たちは、初期から$399・$499で行く戦略でした。」とコメントしています。
【西田宗千佳のRandomTracking】価格決定から“日本同時発売”、SIE ジム・ライアンCEOに聞く「PS5発売までの軌跡」 – AV Watch
これは本当だと思います。私は家庭用ゲーム機の価格に関して、$500以上は売れないからないと言ってきました。SIEはPS3の高価格で失敗している経験もあり、売れない価格で出すはずがありません。ですので、上限は$499です。
SONY 2020年度 第1四半期(4~6月) 決算 – PS4ちゃんねる Pro
そして$399というSIEのマジックプライスへのこだわり。PS4もそうだったわけですが、このこだわりをより強く感じたのはPS4 Pro(北米では$399)でした。私はアップグレード版ならもっと高性能高価格で派手にやってほしいと思っており、やや物足りない性能で$399だったことで、マーク・サーニー氏は価格で無茶をしない人なんだなという印象を持ちました。
このような理由からして、SIEが最初から$399・$499という戦略だったというのは疑いようがないです。
今回、マジックプライスの$399に関しては「もしかしたら守れないかも」という不安もありましたが、しっかり今回も死守してきました。改めて$399への強いこだわりを感じます。

なので、例えばXbox Series Xが$299だからPS5 デジタルエディションを$399にしたとか、Xbox Series Xが$499だからPS5を$499に合わせたとか、そういう可能性は0だと言っていいと思います。MSより早く価格を発表するとか遅く発表するとかもまったく影響がなく、考える必要もない。今回、MSは情報漏洩からそれを認める形で発売日と価格が発表されましたが、その後にPS5が発売日と価格を発表したことで、実際に何も影響はなかったかと思われます。発表順が逆でも何も変わらず同じだったでしょう。やる理由のないチキンレースが何故か存在していると思っていたのは、今にして思えば滑稽です。

当たり前の手順を当たり前にやった

発表までやきもきしてしまったわけですが、発売まで2ヶ月を切ってから価格と発売日を発表するのは現代において当たり前。$399と$499という価格設定もSIEが当初から想定していた戦略ド真ん中の価格。当たり前の手順を当たり前にやっただけかと思います。なぜか7年前のデータと比較してしまい、現代のスピード感に合わない間違った前提から妄想を膨らませてしまった。

ということで、今後出るであろう任天堂の次世代機も7年後くらいのPS6も価格と発売日の発表は、発売まで2ヶ月を切ってからになると思います。これは覚えておきたい。

コメント

  1. nana より:

    Xboxは発表がまちまちですが、PSは一定ペースで順調に発表していますから、スケジュール通りという印象ですね。
    PS5で最も重要なポイントはPS4からの移行ペースをコントロールできる価格でして、高すぎると移行が鈍ってPS5独占ソフトの売上が伸び悩み、安過ぎると本体供給が追い付かずに品薄になります。また仕入れ価格や長期的な販売戦略からもXboxの発表後に価格を変えるというのは相当リスキーです。

    • 匿名 より:

      現在のゲームライター、評論家はかなり適当な記事を書いておいて反省は一切しない人がおおいなか、このように自分の記事を反省する当ブログはやはり好感がもてます

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