2016年8月25日にリリースされた『No Man’s Sky』が2019年8月14日19時~の「BEYOND」アップデートでPSVRに対応しました。
アップデートで大きく成長
北米で2016年8月9日、日本では8月25日にリリースされた『No Man’s Sky』。リリース時は、やれる事が少なくて「単調なゲームプレイで飽きる」という声が多かったのですが、リリースから約3年かけて大幅に生まれ変わっています。
Ver 1.10 – 2016年11月
- 惑星に存在する基地を見つけて、建築や拡張が可能になった
- 農業システムが追加
- アイテムの自動収集システムが追加
- セーブポイント設置機能が追加
- スーツアップグレードが追加
Ver 1.20 – 2017年3月
- PlayStation 4 Proで4Kに対応
- トロフィーの追加
- フォトモードが追加
- 3種類の地上用の乗り物が実装
- 船の複数所有が可能
- オンラインで基地を共有
Ver 1.30 – 2017年8月
- 30時間におよぶストーリーが追加
- ランダムミッションの追加
- 各惑星に変化する経済システムを導入、惑星間の取引も可能に
- 古代のポータルが使用可能となり、他の惑星などにジャンプ可能
- PS4にてFOVの設定が可能に
- 限定的で簡易なマルチプレイ導入
Ver 1.50 – 2018年7月
- 他のプレイヤーと最大4人で宇宙を探索できるマルチプレイの追加
- エクソクラフトでのレースを追加
- 三人称視点の追加
キャラクターのカスタマイズも可能に - どの惑星のどこにでも基地の建設が可能になった
Ver 1.70 – 2018年10月 The Abyss
- 海中探索を大幅に強化
Ver 1.75 – 2018年11月 Visions
- 惑星のバリエーションの追加
- バイオームの種類が追加
Ver 1.80 – 2019年7月 Beyond
- PSVR対応
- No Man’s Sky Online
細かな修正と追加は書ききれないほどです。グラフィック強化も定期的に行われていました。「最初からこの状態で出していれば……」というのは実質無理な話で、過剰とも思える宣伝でスタートから売れて知名度もトップクラスになったからこそ、ここまで長期的にアップデートをする余裕が生まれたのかと思います。無名のインディーズゲームのままリリースされていたら、初期状態で売れず知られずで終わっていたはず。
当初は期待外れという評価でもありましたが、SIEが強くプッシュしたことにより、ここまで成長できた。そしてまさかのVR対応。結果的には過剰とも思えた宣伝が生きた。
最近のゲームはアップデートで良くなるのが普通にもなってきており、発売当初の評価とは大きく変わってきます。そんな中でも現世代のMost Improved Gameと言えるのが『No Man’s Sky』なんじゃないかと思います。MIPはNBAで最も成長した選手に贈られる賞ですが、今の時代はゲームもMIG賞が必要なんじゃないかと思う。
VRでの基本操作
VRモードをプレイするには、ゲームを起動する前にVRヘッドセットの電源を入れておく必要があります。ゲーム起動後にVRモードに切り替える事はできません。
通常モードもVRモードもセーブデータは共通です。起動し直せばどちらのモードでもプレイできる。
VRモードでMoveモーションコントローラー2本の操作。
『No Man’s Sky』に慣れていても最初は大変ですが、慣れるとパッドよりも楽しいうえに操作しやすい部分もある。自分でマルチツールを使って戦闘や採掘や調査をしている感じがあり、臨場感が大幅に増す。
まだ少し難しく感じるのは宇宙船の操作ですが、宇宙でのドッグファイトは熱かった。ドッグファイトしながら少しずつ操縦が上手くなっているのを実感できるのも良かった。
歩行時
移動は王道のスカイリムVR方式。左手MoveのMで前進。右手Moveの×/〇でカメラ操作。カメラ切替はスナップ/スムーズの設定が可能。移動方法もテレポート/スムーズの選択ができます。
マルチツールは背中右側に抱えています。右手Moveを背中に持ってきて、MかTを押すとマルチツールを握る。戻す時も同じ操作。
マルチツールのモード切替は、マルチツールを持った状態でマルチツールの近くにある青い■に左手を近づけて指でタッチ操作。
背中左側に左手Moveを持ってきてTを押すと分析レンズモード。戻す時も同じ操作。
右手にツールを持っていますのでスキャンしたい対象に向けて右手MoveのTでスキャン。
分析レンズモードで目的地へのタグ付けもできる。左手Moveの△です。
宇宙船に乗ったりセーブポイントに干渉する時は右手MoveのTを押しながら引っ張る。これが基本となるアクション。左手MoveのTがキャンセル/戻るなのも最初に覚えておくべき操作。
左手の近くにある青い■に右手のポインターを当てると「クイックメニュー」「アイテムケース」「ビルドメニュー」が開けます。
乗物
乗物は2本のレバーをそれぞれTで握って操作します。左のレバーで速度。右のレバーで方向。注意点はオプションで宇宙船の操作がノーマルだと右のレバーを引いた時に上昇。デュアルショック4だと逆なんですよね。
慣性が強めなので最初は方向の操作が難しい。上に滑っている時に右のレバーを思いっきり奥に倒しても急に下を向かない。そのまま待って下を向いたかと思えば、思いっきり倒しているので勢いよく下を向く。そういう理由でフラフラしがち。逆に言うと慣性を考えてコントロールできるようになると操縦が上手くなる。ブースト時~ブレーキ時で滑り方や感度も違うので、そのあたりを意識しながらひたすら練習。
左手MoveのMでブースト。
戦闘時は左のレバーを引いてブレーキ状態にして急旋回するテクニックも必要。敵を攻撃する時はレバーを奥に倒して速度を上げた状態で撃つ。そうしないと狙いがフラフラとブレる。
降りる時は窓の取っ手を握って開ける。
コックピットに座って「発進!」する感じも良い。
左手の近くにある青い■に右手のポインターを当てると「クイックメニュー」「アイテムケース」が開けます。
画質はやや粗め
通常モードと比べてはもちろんですが、VRゲームとして見てもやや粗い印象のある画質。細かな文字もオブジェクトもたくさんありますので、最初からVR向けに作られたシンプルなVRゲームと比べて粗が見えやすくはある。あと遠景をよく見るゲームですので、遠景をキレイに描写するのが難しいPSVRにおいては粗い印象を受けやすい。
世界がめちゃくちゃ広いゲームですので、この規模のゲームをPSVRで動かすとなると高精細にするのは難しいと思いました。通常モードに比べて簡素にしていて見やすくしている工夫はある。文字などは読みやすくてプレイしやすく、ある程度プレイしていたらグラフィックの粗さは気にならなくなってくる。VRでしか体感できないスケールの魅力もあるし、差し引きしてもVRのほうが良いです。
『No Man’s Sky』の世界に降り立つのは最高。非VRで散々プレイしていたゲームですから、感激も大きい。こういう探索とか基地作りをするゲームはVRとの相性が非常に良いです。VRの「その世界に入る」という効果が生きる。操作に慣れてくると楽しさがグングン増して、今まで以上に『No Man’s Sky』の世界にハマれる。
Move2本の操作は、最初は難しく感じて覚えるまで大変ですが、慣れると中々良く出来た操作だと感じる。VRで「その世界に入る」となった後、Move2本でゲーム内のキャラクターとシンクロすることにより「その世界の人になる」までいける。
VRゲームとして初めてプレイする人には複雑すぎるゲームだと思います。元々がリニアなゲームじゃなくて「何すればいいの?」ってなるところもあるし、アップデートを重ねて、いろんな要素が詰め込まれていますからね。かなりやり込んでも、少し間が空くと「何すればいいんだっけ?」となってしまうほど。
大型アップデート後にチラホラとバグが出るのも恒例ですし、既にVer2.03です。ダイアログの出方がしつこかったり、細かな点で修正してほしい部分はある。
VRモードでヘッドセットに映像が出ない場合、TVとの相性やPS4の出力が原因ある可能性も高いので、TV側への出力をOFFにしたり、PS4本体の出力設定を1080pに設定したり、スーパーサンプリングモードやブーストモードをOFFにして起動しなおせば解決できるかもしれない。
これが無料アップデートなのは凄すぎる。リリース当初は価格未満の評価と言えたかもしれないけど、今や価格の数倍の魅力がありますね。元々好きなゲームなので、VRゲームとしてもお気に入りの1本になりました。
『スカイリムVR』『ボーダーランズ2VR』らと同様に、通常モードでAAA級のゲームがVRでエンハンスされるパターンはやっぱり強い。VR化が大きな変化ですが、ゲーム自体の肉付けもされており、新作タイトルのように遊べています。この夏の超大作になった。
コメント
>>ろくさん
こういう基地作りができるゲームはVRだと素晴らしいですね。作った建物に自分が入れるのは楽しい。
未知の惑星に1人で降り立っている感覚もVRでよりリアルに伝わります。
VR向けのUIとか意外と丁寧に作られているのも良いです。もともとマウスでの操作に向いているようなUIだったので、Moveでも使いやすいですね。
元々コツコツやるゲームだったので、一つ一つの作業に臨場感が生まれるのはとても良いアプデだと思います。スカイリムもそうですが、長く滞在する世界だからこそVRが生きる場面って結構あると思うんですよね。