ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~ クリア後の感想

テンポ良くサクサク進んだ『ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~』をクリアしました。

このゲームはゲーム中いつでも難易度変更が可能ですが、基本的にはNormalで進行し、レベルを上げたい時やお金を稼ぎたい時はHardに切り替えていました。20~24時間くらいでクリア。クリア時点でのトロフィーは47%でした。

真っすぐで優しい世界

ストーリー的には気恥ずかしくなるほど真っすぐで優しい世界でした。ストーリーもキャラクターもビックリするほどトゲがない。違和感を覚えるほどでしたが、こういうところにこだわりを持って構築された世界なんだと思う。時事ネタとかネットのネタや内輪ネタみたいなところも無く(気付かず?)、このゲームの世界として大事に作られているとも感じた。

ソフィーは明るく前向きな性格で良くも悪くも影がない。ドラゴンボールの孫悟空のような真っすぐなタイプ。ゲームの主人公としては良いと思います。主人公がウジウジしたりブチ切れたりしてプレイヤーが置いてけぼりになる事がない。

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ストーリー的に大きな盛り上がりは感じませんでしたが、不快になるようなところもない。

終盤の収集・錬金が面白かった

テンポ良くサクサク進んで遊びやすい反面、物足りなさも感じていたのが最初の感想。作業的に目先の錬金レシピをアンロックしていく感じでした。こだわって収集や錬金をする必要性もなく、淡々と進行していた。そして終盤までその状態で、面白いのか面白くないのかよくわかりませんでした。でもラスボスが強くて全滅した後に、収集と錬金に力を入れてみると急激に面白くなった。

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やはりこのゲームのキモは収集と錬金。それが終盤までは作業的になりやすい。レシピがストーリーに沿って配られるので、ある程度は順番にアンロック作業していく事になる。日数制限があったなら、序盤や中盤の錬金も頭を使って行う必要があり、錬金術師としての腕の見せ所でもある。そこに歯応えや達成感も生まれるところですが、本作はダラダラとしてしまう。

全てのレシピが揃った後、何をどのように強化しようかと自分で自由に考えられる状態になると収集と錬金の面白さが急激にアップする。バイト生活が終わって自分で会社経営を始めたみたいに。クリア後のやり込みのほうが面白いんじゃないかとも思う。

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遊びやすいが簡単に死ねる

遊びやすいゲームですが全滅は多々あります。チュートリアル的な部分を終えたら行動範囲が広がるので、少し遠出するとあっさり全滅。でもデスペナルティが「カゴの中にある素材を一部失う」というだけなので、ほぼノーダメージ。途中までの経験値やお金は全部残りますし、素材も失うのは一部だけ。日数制限もないので何度でも気楽に全滅できる。全滅は多々あるが、ゲームとして難しいわけではありません。

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ちょっと不親切な点としては、街でのイベント発生がわかりにくい事。タウンマップのアイコンの位置でわかる部分もありますが、アイコンは定位置のまま発生するイベントも多いので結局は定期的に総当たりで会話する必要が出てくる。ゲームプレイの障害になるような仕様ではありませんが、遊びやすく考えられている本作にしては意外に不親切。

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レベルの上限は20+120

通常レベルの上限はLv.20ですが、そこで終わりではありません。そこからはアビリティ制にシステムが変わります。

レベル20以降も経験値は入り、実質1レベル上がる毎に1APが貰えるようになります。それを「最大HP+10」「攻撃力+5」「鉄板メンタル」などの項目に振り込んで強化するシステム。コンプリートに必要な総アビリティポイントは130APで、最初に10AP貰えますので残り120はレベル上げと同じようにして稼ぐ必要がある。

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120レベル上げるのと同じ行為ですが、難易度Hardで同レベルの敵と戦っていたら2・3回で1レベル上がります。コンプリートまでの道のりが遠いわけではありません。これなら頑張ってコンプしてみようかなと思える設定。

下記画像はレベル20以降の戦闘後の画面。普通に経験値が入ってレベルが上がるようなシステムのまま。でもレベルがアップするのではなく、アビリティポイントが貰えるようになっている。

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これは良いシステムでした。レベル20まではゲーム側が設定したバランスで成長していき、レベル20以降はプレイヤーが自分で振り分けられるという。ダラダラとレベルだけを上げるよりは面白い。ただ、成長の経過はプレイヤーの個性が出ますが、振り込める項目は決まっていますので最終的には誰がやっても同じ能力になります。

クリア後の状態

ラスボスを倒した後の世界で引き続きゲームを続けられるシステムです。「ウワサ」の
ボスを倒したり、仲間との友好度を上げたりして、とりあえずトロフィー100%を目指す事になるかと思います。

Atelier Sophie The Alchemist of the Wonder Book – >PSN Trophy Leaders

いわゆる「強くてニューゲーム」「NEW GAME +」のような2周目要素はありません。日数制限がなく、取り逃し要素もなさそうなので周回してやり込むというよりは1周でやり込むタイプのゲームかと思います。トロフィーも1周のやり込みで取れそう。

最初の感想で「遊びやすい」「マイルド」という部分を強く感じましたが、こういった仕様もちゃんと考えられていると思いました。1周でトロフィーコンプリートまでやり込めるから「強くてニューゲーム」「NEW GAME +」などが無くても問題ない。周回前提のようなゲームも多いですが1周でやり込める配慮があるのは好印象。トロフィーのリストを見ても、それほど厳しくなさそうですし、トロフィーコンプリートを狙ってみようかなとも思える範囲。

新規ユーザーも遊べる新生アトリエ

本作はアトリエシリーズではありますが、新シリーズです。

●アーランドシリーズ
ロロナのアトリエ ~アーランドの錬金術士~
トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~
メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~
 
●黄昏の世界シリーズ
アーシャのアトリエ ~黄昏の大地の錬金術士~
エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~
シャリーのアトリエ ~黄昏の海の錬金術士~
 
●不思議な本シリーズ(?)
ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~

ゆえに「シリーズ物だから今さら……」といって敬遠する必要はなく、新規ユーザーでも入っていけます。今後、PS4で不思議な本シリーズとして展開されるかは知りませんが、アトリエデビューできるタイミングです。感想にもしつこく書きましたが、新規ユーザーを意識したのか遊びやすいゲームになっている。全体的に意地悪さがなくてライトな作り。むしろコアなアトリエユーザーからしたら、過去作から変化したシステムだったり、マイルドになり過ぎた事に物足りなさを感じるかもしれない。

トゲが無くて悪くはないけど、そんなにオススメできるほどでもない。でもメインストーリークリア後もまだまだ収集と錬金をやりたいとぞと思える面白さはあります。不思議な本シリーズの第2弾がリリースされたらプレイしたいとも思う。


コメント

  1. 名無し より:

    えぇ・・・多少自分の主観も入ってるとはいえ納得できるレビューなのにコピペ化不可避とか言っちゃうのは違うと思うんだけど・・・

  2. 孤高の狩り人 より:

    コピペ化不可避

  3. 名無し より:

    お、おう…よかったな

  4. 孤高の狩り人 より:

    アトリエと出逢ったのは初代PS当時の2作品目辺りだったと記憶しています。
    以降、いくつかのナンバーを購入するも、いわゆる自分の中ではアトリエシリーズはクソゲーという区分になった作品だった。
    その理由はただひとつ。
    期間制限付きマルチエンディングと言う部分。
    ストーリーやイベント発生条件を100%熟知、事前調査ありきの縛りが、緩く長く遊ぶスタイルではなく、完全○○プレイ推進ゲームに思われた点。
    この作品以前では、シャリーをつい最近までプレイ、意図的に、他人にプレイスタイルまで強要されるゲームを、する意味がないと考える私自身。
    自分ベースで自由にストーリーを進め、更に、緩い遊びにも奥深いゲームシステムと、元々、ストーリーにさほど興味がないタイプの為、くったくがない、爽やかな感じでイヤミなくプレイできる内容に、このシリーズも目覚めてくれた部分が良かったと感じる。
    作り手や他人に、長れを左右されるソロゲームは今後も要らないし、キャラのイメージに反した、死こそ美しい的なカオスも要らない。
    ダークファンタジーが嫌いと言う意味では無いが、某長寿タイトルのような、仲間殺しのキャラを再び、何食わぬ顔でPTに組み込み、キャラのイメージはこの手のほのぼの系と言うアンバランスが許せない。
    今までの縛りを解き放ったアトリエシリーズを、この路線のまま、心に優しいゲームとして続けて欲しいと願う。
    マザー、僕と魔王、モールス・モースの騎兵隊、シャリーに次ぐ、個人的には長く遊べるタイトルのひとつとして上がる良作品となった。

  5. アトリエファン より:

    同じような感想でした。日数制限有り無しは今回に限ってはナシでよかったのかなと思います。なぜなら、調合がかなり複雑で製作制限がついているからです。今回はいい特性素材拾って適当に混ぜれば終わり、じゃないですからね。ただ、メインシナリオでは強い敵と戦う必要がラスボスまでなく、それがよくなかったなと思います。レベルは相対経験値取得でかなりサクサク上がるし、レベルさえ上がればステータスは爆発的に上がっていくし機能のアンロックでかなり強くなれるのでラスボスまではレベルさえ上げりゃあ装備は適当でいいやという難易度になってしまった。
    中盤あたりから特性に悩まないと難しいというような場面があってもよかったのかなと思います。時間制限がないのでいくらでも試行錯誤できるわけですし、中ボス的な必須イベントの充実を加えれば早期から特性合成などの為に中間素材をちょろちょろ作っていくのは楽しいと思うんですよね。今回は装備品でのパワーアップ比重がそれほど大きくないのも災いしていると思います。
    そういったバランス設計の問題だけで、新シリーズ一作目としてはかなりよかったとおもいます。この調合システムは面白いんですがかなり複雑で、それがゆえに~の特性・効果つきのものを作りましょうというイベントをかなり制限せざるを得なかった原因でもあると思うので、そこは何を重視するのか次作ではもっと考えて作ってほしいですね

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