2021年5月25日(火)に北米ストアでリリースされた『Saints Row: The Third Remastered』の概要。
Saints Row: The Third Remastered
『Saints Row: The Third Remastered』は、PS4版が北米で2020年5月22日、日本で2020年10月29日にリリースされています。
北米版の『Saints Row: The Third Remastered』所有者はPS5版への無料アップデートに対応。日本版は不明。
2011年11月にリリースされていた『Saints Row: The Third』のリマスター版です。
オリジナル版の3つの拡張ミッションパックと30を超えるDLCが全て含まれている。
リメイクに近い部分もあり、キャラクターモデルが実写寄りになっています。「Saints Rowらしさ」みたいな個性はなくなりましたけど、個人的にはリマスター版のほうが好きです。
北米版は日本版のような規制がないのは嬉しいですが、日本語には非対応です。
ロード
タイトルメニューでCONTINUEを選択してプレイアブルになるまで6~7秒程度。PS4版をPS5の後方互換機能で起動した時は約18秒ですから、PS4版のPS5向けアップデートではなく、PS5版としてリリースしたことには大きな意味があります。後方互換機能ではPS5の高速ロードは生かせません。
PS4の感覚で言えば、大規模なオープンワールドゲームでセーブデータのロードが7秒ならかなり速いですが、PS5においては物足りなくも感じる。『バイオハザード ヴィレッジ』でロード画面なしを体験した後だとなおさら。
とは言え、約7秒かかるのはセーブデータのロード時のみ。ミッションの前後、死亡時のリトライなどは0~3秒程度なので、「ロード待ち」の感覚はほぼありません。
これがかなりゲームを良くしています。ミッションやアクティビティを繰り返すゲームでもありますから、そこでロード待ちを感じないのはテンポが良いです。
この快適さがPS5において「当たり前」で、ロード画面を無しにしてくれないと「物足りない」と思えちゃう現行機の環境は本当に素晴らしいと思う。ゲームが劇的に変わった。
ダイナミック4K60fps
PS5版はダイナミック4K60fpsで動作します。
品質はPCのウルトラ設定と同等。
今回、一番の収穫はグラフィックの良さでした。オリジナルが10年前ですので、リマスター(一部リメイク)しても無理があるだろうなぁと思っていましたが、部分的にはしっかり次世代感がありました。特に反射表現の主張が強くて、そこが次世代感を醸し出す画になった要因かと思う。
解析によると解像度はPS5とXbox Series Xで同じ、最高解像度3840×2160、最低解像度3360×1890。
フレームレートは60fpsで安定。解析されている範囲ではPS5は常時60fpsで固定、Xbox Series Xは60fpsを下回る場面が9回ありますので、PS5のほうが微妙に安定度が高い。でもこれくらいの差なら実プレイでは気付かないと思います。
このPS5版の高いパフォーマンスも、PS4版をレガシーモードで動かすのではなく、PS5版だからこそのものかもしれない。
DualSense
DualSenseの機能はほとんど活用されていません。
銃撃時や着地時に振動がありますが、普通の振動と差はない。
アダプティブトリガーは使用されていない。
ライトバーが紫色に光る。
ここは大きめのガッカリポイントです。
DualSenseの機能は銃撃と車両の運転で使いやすいですから、こういうオープンワールドゲームとは相性抜群のはず。そこを生かせなかったのは残念。
アクティビティカード
「シングルプレーヤー向けメインキャンペーン」というアクティビティカードがあり、ホーム画面でそれを選択すると、自動でセーブデータがロードされてプレイアブルになります。タイトルメニューで「CONTINUE」を選ぶ手間が省かれている。
これがアクティビティカードのベストな使い方かと思います。
サイズ
- PS5版: 45.69GB
- PS4版: 61.39GB
ダウンロードページだとPS5版: 46.39GB、PS4版: 39.48GBと表記されていて、PS4版のほうが小さいなんて珍しいなぁと思っていましたが、実際のサイズを確認してみるとPS5版のほうが小さかったです。
超面白い
DualSenseが生きていなくて、PS5版としての強化具合を見ると物足りなくも思うところですが、SIEですらPS5版にアップグレードせずにPS4版のままPS5後方互換向けアップデートをしているくらいですから、サードパーティーがPS5版にアップグレードしただけで十分すぎる積極性に思います。
特にロード時間に関してはPS5版としてリリースしたことに大きな意味がある。PS4版をPS5の後方互換機能で動かした時に約18秒のところがPS5版だと約7秒ですから、快適さが段違い。
そしてサイズが小さくなるのもPS5版の特徴。
解像度とフレームレートのパフォーマンスも後方互換機能(レガシーモード)だと性能を発揮できなんじゃないかと思います。
ゲームとしては超面白いです。美しく生まれ変わったグラフィックと60fpsの魅力もあり、一気にメインミッションと全アクティビティをクリアしました。最近は『リターナル』『バイオハザード ヴィレッジ』『サブノーティカ』と、緊張感があるゲームを遊んでいましたので、馬鹿ゲーで暴れまくるのが楽しい。
メインミッションの仕掛けが丁寧に作ってあるし、アクティビティの数も多すぎず丁度良かった。派手さはありつつ超人になりすぎないギャングのストーリーも良いですし、馬鹿とセクシーの具合も良い。『Saints Row IV』よりも好みです。
$39.99という価格に対して満足度が高い。