北米で2017年11月14日にリリースされたVR対応のオフロードレースゲーム『ATV Drift & Tricks』($24.99)をプレイしました。日本では2018年1月18日に発売予定。
基本操作とシステム
R2でアクセル、L2でブレーキという標準的な操作。コーナーではL2を押しながらハンドルをきってドリフト。
特徴的なのはターボシステム。そしてこれがゲームの軸となるアクション。ウィリー走行中やロングジャンプからの着地時に目押しのゲージが表示される。▲が中央にきたタイミングで×を押すとターボが発動。
タイミングによってレッド/イエロー/ブルーの判定があり、ブルー判定が最も速いターボとなる。
いかにターボを発動させるかが重要になり、安定してターボが出るようになるとアドレナリンが出るような高速走行が続いて気持ち良い。スタート時とコースアウトからのリターン時にもターボが発動可能。
×でウィリー走行。高速でウィリー走行中にターボが発動可能なので、ストレートやジャンプ台の前では積極的に使用したい。
△でトリック。左スティックと組み合わせて使います。
□はスヴェルヴという操作で、横移動して敵車に攻撃する。
L1が挑発。R1がホーン。△/□/L1/R1は使用しなくても問題ないです。
ゲームモード
VRは「Time Attack」と「Hot Lap」のみに対応。
- Season
5つのグランプリがあります。最少3レース、最大5レースでドライバーズポイントを競う。シングルプレイのメインモード。
4つのグランプリは難しいことを考えず、ほぼ感覚頼りに走っても優勝できました。最高難易度のProだけは、コースを覚えてきちんと攻略しないと勝てないような難易度。 - Single race
- Championship
自分でカスタマイズ可能な最大18戦のグランプリ。レース数は2~18戦、ラップは1~10周、敵車は1台~9台の間で設定可能。 - Time Attack VR対応
コースを指定して3周でのタイムを競う。 - Hot Lap VR対応
コースを指定して延々と走行可能。その中で1周のベストラップ更新を目指す。 - Split screen
画面分割の対戦モード - Online
オンライン対戦モード。シングルレースだけでなく、全5種のレースがあります。
爽快なオフロードレーシングアクション
操作していて気持ち良いオフロードレーシングアクション。ロングジャンプをしたり、豪快にドリフトしたりしますが、ストレスを感じにくい作りになっている印象。ド派手に走っても障害物に引っかかったりしにくい。ロングジャンプも多少変な入り方をしてジャンプしても、少しアシストが効いている感じ。
最初は『モーターストーム』っぽいレーシングゲームの感覚を持っていましたが、ターボアクションがゲームの軸だと気付いてからは少し印象が変わった。レーシングというよりアクションゲームっぽさもあり、純粋なレーシングゲームをしたい人は好まない部分かもしれない。私はターボアクションの爽快さが気に入り、ターボアクションを絡めてロングジャンプやドリフトするのがとても楽しい。
PS VRを使うと楽しさ倍増!
製品情報ページに「PS VRを使うと楽しさ倍増!」と書いてありますが、まさにその通り。
もちろん一人称視点。ヘルメットの有無はオプションで変更可能。VRヘッドセットがヘルメットみたいになるのがリアル。
VRモード時のグラフィックは超粗いです。場所によっては冗談抜きでスーパーファミコンくらいのドットの粗さになって驚く。
しかし、ATVで走る楽しさは突き抜ける。ドリフトでズザザザザーッと滑る感覚、ロングジャンプで落下時の浮遊感、ジェットコースターのようなターボ走行。VRじゃないと味わえない別次元のATV体験。
酔いを気にするどころか、アドレナリンが出まくって逆に限界まで目を回してほしくなるような高揚感。滑りたいし飛びたい。この危険なモータースポーツを体感でき、ATVとVRの相性の良さを感じた。
対応モードが「Time Attack」と「Hot Lap」のみなのがもったいない。『グランツーリスモSPORT』もそうでしたが、せっかく「ずっと走っていたい」と思えるほど楽しいのに、ゲームモードとしての味付けがなく、技術デモみたいな存在になっている。
「Hot Lap」は飽きるまで走っていられるので良いですが、VRモードで長く遊べるゲームモードがあれば、このゲームの魅力がブレイクするかと思った。
VR部分対応の問題は、VRモードで素晴らしい体験をしてしまうと、通常モードで物足りなさを感じてしまうところ。
隠れた良作
メタスコア0件、Steamですら15件(80%が好評)しか評価がついておらず目立たないタイトルですが、意外な良作でした。セールで$14.99だったこともあり、VR体験も良くて満足度は高い。
北米版は日本語には対応していません。