本日、2017年3月31日に配信開始となった『スターオーシャン3 Till the End of Time ディレクターズカット』。PS2 on PS4のエミュレーションシステムを使っていました。
北米から1年4ヶ月
北米でPS2 on PS4がサービス開始されたのは2015年12月5日ですので、約1年4ヶ月前。北米版サービス開始時点でシステムとしては日本語に対応していました(起動時の基本操作説明が日本語)。それからいつまで経っても日本ではサービスが開始されないので、なんらかの事情で頓挫してしまったのかとも思いましたが、今回の『スターオーシャン3 Till the End of Time ディレクターズカット』で解禁となりました。まだ1本だけですけど、とりあえずこのエミュレーションシステムを使ったソフトが日本でもリリースされたということで一安心。
操作説明に関しては、日本の公式サイトに「PlayStation2規格ソフトウェアで遊ぶ」という項目もあります。
PS2 on PS4とは
少し手を加えたリマスターやリメイクが多い昨今、『スターオーシャン3』がPS4で出るということで誤解もありそうですが、ゲームの内容はPS2版と同じです。基本的にはPS2のゲームをエミュレーターで動かしているだけ。だからゲーム側の内容はPS2のままで、エミュレーター/PS4の機能として、
- 1080pにアップレンダリング
- フレームレートの向上
- ロード時間の短縮
- トロフィー対応
- SHARE対応
- リモートプレイ対応
という魅力があります。ゲーム外の標準対応としてセカンドスクリーンで説明書が読めるという機能もあります。
1080pにアップレンダリングされることによって、ジャギジャギがシャープになり、ボヤッとしていたところがクッキリします。
Digital Foundryのフレームレート調査では、PS2版が22fpsのところでも、PS4版では60fpsを維持していました。
Hands-On With PS2 Emulation On PlayStation 4 – Youtube
『スターオーション3』のタイトル画面にはPlayStation BB Unit向けの「インストール」の項目が残ったまま。こういった表記もそのまま。ゲーム内容は本当にオリジナル版のままなので、リマスター・リメイクで期待されがちな追加要素といったものはありません。攻略情報もPS2版そのままで通用すると思います。アクションゲームの場合は、フレームレートが向上することによって微妙な違いが生まれるかもしれません。
「ゲームアーカイブス」とは別物のサービスなのですが、キャッチーなサービス名がないことがわかりにくさに繋がっている。便宜的に「PS2 on PS4」と書いていますが、これは北米Storeでカテゴリー分けされていた時の表記。「PS2 Games」という表記もありますが、この場合PS2のゲームそのものの複数形にもなってしまうので、PS4向けのサービスだということが伝わりにくいかと思い「PS2 on PS4」を使っています。国内で展開するなら、わかりやすいサービス名がほしいです。
価格に不安が残る
北米では41本のPS2 on PS4ゲームが配信されていますが、価格は3パターン。
$9.99 – 16本
$14.99 – 22本
$19.99 – 3本
サービス開始から27本目までは$9.99と$14.99の2パターンのみで展開していました。『METAL SLUG ANTHOLOGT』が初めて$19.99のタイトルとなり、その後『Destroy All Humans!』と『Destroy All Humans! 2』も$19.99で配信。
2015.12.05 Dark Cloud $14.99
2015.12.05 Grand Theft Auto III $14.99
2015.12.05 Grand Theft Auto: Vice City $14.99
2015.12.05 Grand Theft Auto: San Andreas $14.99
2015.12.05 Rogue Galaxy $14.99
2015.12.05 The Mark of Kri $14.99
2015.12.05 Twisted Metal: Black $9.99
2015.12.05 War of the Monsters $9.99
2015.12.15 PaRappa the Rapper $9.99
2015.12.22 Fantavision $9.99
2016.01.12 Arc the Lad: Twilight of the Spirits $14.99
2016.01.15 Star Wars Jedi Starfighter $9.99
2016.01.15 Star Wars Racer Revenge $9.99
2016.01.15 Star Wars Bounty Hunter $9.99
2016.01.19 Dark Cloud 2 $14.99
2016.02.24 Puzzle Quest: Challenge of the Warlords $9.99
2016.03.08 Rise of the Kasai $14.99
2016.03.22 OKAGE: Shadow King (ボクと魔王) $9.99
2016.03.22 Manhunt $14.99
2016.03.22 Bully $14.99
2016.04.22 Max Payne $14.99
2016.05.03 THE KING OF FIGHTERS 2000 $9.99
2016.05.17 Wild Arms 3 $14.99
2016.05.17 Kinetica $9.99
2016.05.31 Primal (SAINTS 聖なる魔物) $9.99
2016.06.07 Psychonauts $9.99
2016.06.14 SIREN (サイレン) $9.99
2016.07.05 The Warriors $14.99
2016.07.05 METAL SLUG ANTHOLOGT $19.99
2016.08.02 Ape Escape 2 (サルゲッチュ2) $9.99
2016.08.09 INDIGO PROPHECY $14.99
2016.09.13 Hot Shots Tennis (みんなのテニス) $9.99
2016.10.11 Red Dead Revolver $14.99
2016.10.18 Destroy All Humans! $19.99
2016.11.22 SAMURAI SHODOWN VI $14.99
2016.11.29 Destroy All Humans! 2 $19.99
2016.12.06 Red Faction $14.99
2016.12.20 FU’UN SUPER COMBO $14.99
2017.02.24 ADK DAMASHII $14.99
2017.03.27 FATAL FURY™ BATTLE ARCHIVES VOL.2 $14.99
2017.03.28 Harvest Moon®: A Wonderful Life Special Edition $14.99
これらと比べると『スターオーシャン3 Till the End of Time ディレクターズカット』の3,024円は高めに感じますね。そのうち北米版も出るかと思いますが、$29.99になるのか$24.99になるのか。北米版が$29.99なら$1=101.5円なので日本のほうがお買い得。$24.99の場合は現在のレートで税込価格にすると同じ。$24.99に本日の米ドル/円である112を掛けて2798.8円。消費税の1.08を掛けて3022.7円。予想としては北米版は$24.99かなと思います。
現状の北米版の価格と比較すると3,045円は割高に見えますが、北売版の『SO3 DC』が$24.99~$29.99なら、日本版だけが割高だというわけではないことになります。まだわかりませんので、PS2 on PS4の日本展開における価格は不安なポイントです。
『SO3 DC』が$24.99だった場合、同じ計算で、
$9.99 → 1,200円
$14.99 → 1,800円
$19.99 → 2,400円
$24.99 → 3,000円
旧作が中身はそのままで2,400円や3,000円だと高く感じますが、42本中38本は1,200円~1,800円(税込)となるわけですから、エミュレーターの機能の魅力も踏まえて買いやすい価格だと思います。現実的な設定かと思いました。
パッケージ版も出るソフトであれば、パッケージ版に合わせてDL版の価格が高くなってしまう事情がありますが、DL専用ソフトは北米版と比較して$1=100円換算で国内版が売られているケースも珍しくないというか普通なレベルで、最近リリースされたゲームを見ても、
Fruit Ninja VR – $14.99/1,480円 $1=98.7円
Darknet – $14.99/1,499円 $1=100円
MLB THE SHOW 17 – $59.99/6,372円 $1=106.2円
The Treasures of Montezuma 4 – $4.99/573円 $1=114.8円
88 Heroes – $14.99/1,499円 $1=100円
アケアカNEOGEO 戦国伝承 – $7.99/823円 $1=103円
Momodora: 月下のレクイエム -$9.99/980円 $1=98円
Blue Rider – $9.99/1,280円 $1=128.1円
パッケージ版のゲームで見ると「日本版は高い」という印象になりますが、DL専用タイトルはそれがなくなってきていて、むしろ日本のほうが少し安かったりします。
PS2 on PS4はエミュレーターの素晴らしい機能がありますが、それに加えて$9.99~$14.99(3本だけ$19.99)という買いやすい価格ということでトータルで見てサービスとしての魅力がある。これが2,500円や3,000円になってしまうと、ちょっと割高に感じるサービス。なんだかんだ北米版を10本以上購入して、このシステムに魅力を感じていましたので、日本でも受け入れられやすい価格での展開をしてほしいと思います。
PS2 on PS4が日本で解禁されて嬉しい、しかも北米では未発売のタイトルが日本先行。しかし、価格は不安が残るというところ。4月~6月はソフトリリースが薄めなので、ここらでPS2 on PS4の本格的な国内展開に期待しています。北米版のサービス開始時も2日前くらいに突然発表されましたので、いつ来ても不思議ではないです。

スターオーシャン Till the End of Time ディレクターズカット ファイナルガイド
- 作者: ファミ通書籍編集部
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (5件) を見る