アサシンクリード ユニティをクリアしたので評価と感想。
操作やゲームシステムに慣れるのは大変です。最初は思うように動いてくれないし、マップ上にアイコンが多すぎて何がなんだかわからないし、赤い敵にいきなり襲われたり、そこに青い敵も絡んできたり。戦闘も何がなんだかわからないまま一瞬でライフが大きく削られたりします。
正直、最初の1~2時間くらいはクソゲーつかんだと思いました。メタスコアのユーザースコアが4.4なのも納得だなと思っていた。
しかし、ゲームの基本を覚えてからはグングン面白くなり、2014のMyGOTYにノミネートされるほどの魅力あるゲームだと気付けました。
本作のミッションは「ブラックボックスミッション」と呼ばれ、最終目的のみが掲示されるミッションになっている。標的の暗殺手段や接触方法はプレイヤーの自由だ。
↑これは公式サイトの引用ですが、これが魅力。暗殺ミッションでは、細かい指示など受けずに自分で周囲を観察してルートや暗殺方法を考える。ミッションに自由度を感じるものとなっている。自分で考え、自分で動くから「やらされている感」は無いし「ここをこうしてください」という誘導的なところも感じない。アサシンごっこを堪能できる。これが最大の魅力。アサシン(暗殺者)のゲームとして、最も重要な部分が良く出来ている。もうこれだけでゲームとしては満足できる。
2~4人の協力プレイが出来るミッションもあり、これもシングルミッション以上に面白いしカッコいい。私が野良でプレイした印象では隠密感はあまり無いプレイで、風のように素早くミッションを遂行していく感じだった。これがめちゃくちゃカッコいい。1人でも手強いアサシンが複数人になったときの迫力は凄まじいですね。圧倒できる。忍者衆の1人になった気分でプレイできました。
しかし、シングルプレイよりもカクつきは酷くなります。
言うまでもない事かもしれませんが、パリの街の再現度は素晴らしいです。
人の多さは思っていた以上。開発者の頭おかしいんじゃない?と思うくらいに人が多い場面もあり。これに関しては他に並べるゲームが無いレベルですね。
ここまでやっているなら900pで大満足ですね。1080pにして狭いエリアやスカスカになるよりも、解像度を抑えてその他の部分にパワーを使ってくれるならいい。このゲームは、それが感じられる。精細さは欠けても映像的な迫力は凄まじい。
多くの不具合が低評価の原因になっているアサシンクリード ユニティ。日本でのリリース時にアップデートバージョン1.02が配信されていますが、まだ不具合が残っています。私はクリアまでに壁ハマり2回、ミッション進行不能1回、ゲーム中突然のエラー落ち1回を経験しました。バージョン1.03以降の改善を待ちたい。
カクつく事も多く、フレームレートは不安定。オフラインにすると安定するという話もあるので、オンライン関係の処理が大きく響いているのかな?
PS4のゲームとしてはロードは長め。ゲーム開始時、ファストトラベル時、リトライ時などにロードがあります。PS3時代と比べると短いほうかも知れませんが、ウォッチドッグスやインファマスなど、PS4のオープンワールド系ゲームと比べると遅い。でもロード待ちの場面は多くないので、さほどストレスにはならない。
戦闘は乱戦になると画面が見難い事が多々あります。画面外から攻撃されたり、カメラ手前にオブジェクトが映って見えなくなったり。こういう部分はストレスになります。特に銃が強すぎなので、画面外からの銃撃1発で瀕死になる。暗殺のゲームなので、これは仕方なしかなとも思う。銃が弱かったら、隠れる必要なく堂々と戦ってゴリ押しできちゃいますからね。
×で回避、○で受け流し。スキルを覚えてバランス崩しや大技を交えた戦闘の基本部分は面白いし、上手く戦えると見た目もカッコいい。しかしキャラの動きのもどかしさを感じる部分と、カメラの悪さが残念。
1.メインストーリー
2.協力ミッション
3.強奪(協力可)
4.パリ・ストーリー(サイドミッション)
5.ノストラダムスの謎
6.殺人ミステリー
7.群衆イベント
ミッションは豊富。ゲームクリアだけなら1.メインストーリーだけですが、その他にもいろいろなミッションが楽しめます。1.~4.はアサシンらしいミッションですが、5.ノストラダムスの謎は謎解きミッション。6.殺人ミステリーは殺人事件の犯人を捜すミステリー。7.は街を歩いていると突発的に発生するイベント。
アサシンクリード ユニティは、協力プレイモードを推して紹介していた事もあり、協力プレイ前提になるのかという不安がありました。例をあげるならロストプラネット1と2のような差ですね。しかし、基本はシングルプレイのゲームになっており、従来のアサシンクリードと同様に楽しめた。逆に言うと、共闘ゲームとして期待していた人には、物足りないかもしれません。協力ミッション自体は面白いが、それだけで遊びこめるほど充実はしていない印象。
個性的なキャラが多く登場し、裏や謎もあるストーリーは退屈ではない。しかし、主人公とヒロインに好感が持てない部分もあった。
不具合や安定しないフレームレートなどの粗もありますが、それを差し引いても余りある大きな魅力を持ったゲームでした。発売前の900p/30fpsの大論争で開発者の言い訳が見苦しい部分があり、叩かれる原因にもなったのがもったいない。それで私も購入自体を迷いましたし、プレイ開始時はネガティブなイメージを持ってプレイしていた。しかし、どんどんこのゲームの魅力に憑りつかれていって楽しめました。不具合やカクつきのマイナス面も、ゲームとしての面白さが吹き飛ばした感じ。とはいえ、ゲームの基本部分に慣れられるかどうかがひとつの壁ですね。難易度設定は出来ませんので、ライトゲーマーにはオススメしにくいゲームです。