2019年3月28日に北米Storeでリリースされた『S.O.N』($19.99)をクリアしました。あの『P.T.』に影響を受けたサイコホラー。
1周目1時間、2周目40分
$19.99という低価格ですが、思った以上にボリュームがなかった。1周目は1時間でクリアし、2周目は40分。さらにトロフィーコンプリート。と言ってもトロフィーが4つしかないゲームです。
日本語には対応していませんが、テキストはあまりないです。
得体の知れない不気味さはあるが
たしかに『P.T.』っぽさはあり、得体の知れない不気味さに溢れたゲームです。最初は何もわからず不気味な場所を歩かされるから怖い。
何か意味がありそうな不気味な場所が多く、そこだけ抜き出せば良さそうなホラーゲームのように見えるかもしれない。
このゲームは優れた芸術性やホラーのセンスがあるゲームなのか、ただの見様見真似のハリボテなのか判断が難しい。どちらかと言えばハリボテっぽいと思いますが。
ゲームとして見れば低クオリティだと思います。頭を使うところは1ヵ所か2ヵ所で、基本的には適当に歩いてカギを見つけて扉を開けて進んで行くだけ。『P.T.』のような新鮮な奥深さはない。ゲームオーバーになる場所は1ヵ所だけ見つけました。
ウォーキングシミュレーターっぽくもある。謎解きやアクションというゲームっぽさはあまりなく、不気味な場所を歩いて楽しむゲーム。
基本部分もできていなくて、物を拾う時の判定がシビアすぎる。ゲームが止まるバグも1時間のプレイで2回ありました。
誰でも簡単にゲーム作りが出来るようになった時代。素人が初めて作ってみたゲームのような危うさを感じさせるところもありますが、ビジュアルと音の演出に惹かれるところもあった。
グラフィックはジャギがほとんどなくて、モニター内で生々しく存在しているリアリティがあって驚かされる。でもエフェクトがあまりかかっておらず、時が止まった世界のようでもある。風や空気や埃を感じない世界。不気味だけど無菌のような。
「狙いすぎ」ではあると思います。不気味な場所がいくつもあるのですが、何度も何度もそういう場所が出てくると慣れてしまう。しつこすぎて引いちゃうみたいな。わび・さびが効いていない印象でもあり、ちょっと派手すぎた。
落書きで文字を使いすぎなところも気になった。ポイントをしぼってメッセージが書かれているなら良いですが、こうも多く文字で何か伝えようとしてくると怖くない。
やっぱり駄ゲーかなぁと思いつつ、でも確かに恐怖を感じたところもあり、とりあえず奇ゲーということにしたい。エンディングの放り投げ方も「?」でした。不気味さは良いので、VRに対応してくれれば凄味が増しそう。
$9.99なら納得できますが、$19.99は割高に感じます。妙に気になる個性があるゲームなので、セールでもあればプレイしてみると良いんじゃないかと思います。