『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』の早期購入特典であるPS4移植版の『エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー』は、PS2 Gamesではなかったようです。
PS2 Gamesとは
エミュレーターを使ってPS2のゲームをPS4で起動させているもの。「PS2 Games」という総称は北米Storeで使用されており、「Classics(日本でいうゲームアーカイブス)」とは別物として分けられている。北米PSブログなどでは、古いゲームは一括してClassicsと記載されていることもあります。
Classics(ゲームアーカイブス)との違いは、
- 1080pにアップレンダリング
- フレームレートの向上
- ロード時間の短縮
- トロフィー対応
- SHARE対応
- リモートプレイ対応
- セカンドスクリーンで説明書が読める
フレームレートとロード時間に関しては、ゲームによっては差が見られないものもあるかと思います。
日本で発売済のPS2 Gamesは、
2017.03.31 スターオーシャン3 Till the End of Time ディレクターズカット 3,024円
2017.09.14 ジャック×ダクスター 旧世界の遺産 972円
2017.12.06 ジャック×ダクスター2 972円
2017.12.21 Jak 3 (英語版) 1,620円
2018.03.15 Jak X: Combat Racing (英語版) 1,620円
AC5はPS2 Gamesではなかった
河野一聡氏がTwitterで、
プレゼントに驚いていただけましたでしょうか?
「エースコンバット5のリマスター版『は』難しいですねー。」
と配信ではおしゃべりさせていただきました。
「エースコンバット5のオリジナル移植版」はできてしまったのです。
喜んでいただけると嬉しいです!
— Kazutoki Kono (@kazutoki) September 19, 2018
とツイートしており、リマスター版ではなくオリジナル移植版と言い分けるくらいだからPS2 Gamesのことだと思っていました。
しかし、起動した瞬間に違うとわかりました。PS2 Gamesのゲームは起動すると操作説明が出てからPS2のロゴが表示されます。中身はそのままPS2のゲームだからロゴもそのまま。さらに言うと「メモリーカードをチェックしています」などもそのまま表示される。
PS4移植版の『エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー』には、このような表示はありません。
操作がPS4向けに調整
操作面においても、PS2 Gamesは共通してタッチパッド左がSELECT、タッチパッド右がSTART。AC5はPS4向けに調整されていて、タッチパッドがマップ、OPTIONSがポーズメニューになっています。これはAC7と同じ操作であり、AC5とAC7を交互にプレイしても操作面での混乱はない。
L1/R1とL2/R2の操作も、PS4向けに変更されており、AC7と同じになっている。□ボタンもオリジナル版ではマップ切り替えのはずでしたが、PS4版ではAC7と同じでミサイルと特殊兵装の切り替えです。
しかし、ゲーム内表示が「START」ボタンになっていたりして(実際に押すのはOPTIONS)、そこはベタ移植らしさというかPS2 Gamesっぽさを感じる。
当然ながらチュートリアルに表示されるのもPS2のコントローラー。
チュートリアルではオリジナル版のまま説明されるので、R1とR2が逆になる。
ちなみに、Twitterでの複数の投稿によると、Thrustmaster T.Flight Hotas 4 エースコンバット7 エディションには対応していないようです。
容量が17.63GB
リマスター版ではなくオリジナル移植版だとは言っていますが、PS4移植版のAC5は容量が17.63GBです。これはPS4のゲームとして平均的と言える容量。
ちなみにPS2 Gamesの『スターオーシャン3 DC』は8.45GB。これのPS2版はDVD2枚組でしたので、PS2版とPS2 Games(PS4)は大きな差がないんじゃないかと思います。
AC5が、ここまで大容量になっている点もPS2 Gamesとは大きく違う。
グラフィックはPS2 Gamesと近くてシャープ
容量は大きいですが、あくまで移植版という事でグラフィックはPS2 Gamesと近い印象があり、1080pにアップレンダリングされているのではないかと思います。
プリレンダムービーはボヤッとした感じが残りますが、文字の表示はシャープ。
プレイアブルな部分はシャープさがありますが、ベタ移植なので素材そのものは手入れされていないはず。
文字の表示は2パターンあり、明らかに引き伸ばされただけのものとシャープに表示されているものがあります。テキストとして認識できるものと、画像みたいに認識されちゃっているものの違いですかね。
AC5はPS2版の時から16:9に対応しているので、これを1080pにアップレンダリングしただけで、リマスター版のような感覚でプレイできるのは強み。
PS2 Gamesは多くが4:3であり、アップレンダリングしても画面表示の古さは隠せない。それでもコンポジットケーブル時代の640×480の画面表示と比べれば、圧倒的にシャープですけどね。
河野一聡氏がリマスター版は無理でオリジナル移植版はできたと言うくらいですから、そこには明確な線引きがあるのでしょうけど、グラフィックの印象はリマスター版という感じですし、『エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー REMASTERED』というタイトルでも違和感を覚えないほど。
Twitterでも実際にプレイした人はグラフィックのシャープさに驚いている声が見られます。移植版と強調されていただけに、過剰な期待がなかった分、素直に驚けている部分もありそうです。
SHAREとトロフィーに対応
これはPS2 Gamesでも同じですが、AC5もSHAREとトロフィーに対応しています。
SHAREは、スクリーンショットを保存したり、ツイートしたり、動画配信も可能です。PS2時代のゲーム動画配信はグレーな部分もあるのですが、こうしてPS4移植版がSHARE対応した事により、気兼ねなくAC5が配信できるようになった。
トロフィーにも対応しています。
PSN Trophy Leaders | ACE COMBAT™ SQUADRON LEADER
ここは不安点でもあった。『シュタインズ・ゲート ゼロ』の初回特典であったPS4『シュタインズ・ゲート HD』はトロフィー未対応でした。『エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー』は今のところ個別販売が予定されていないので、こういうタイトルはトロフィーに対応しない可能性もあると思っていました。
AC5の個別販売が今のところ予定されていないというのは、デラックスエディションの注意書きに「『エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー』『ミュージックプレイヤーモード』を除く各特典は、後日、有料配信を予定しています」と書いてあったため。
セカンドスクリーン説明書には未対応
PS2 Gamesが対応しているセカンドスクリーン説明書ですが、AC5は未対応でした。
この仕様も、PS2 Gamesとは別物だということを表していると思います。
豪華すぎる特典
予想していたPS2 Gamesではなくて、それ以上のものだった。でもベタっぽさも残っているので、AC5はPS2 Games Plusといった印象。
個人的にとても嬉しいのが、タッチパッドとOPTIONSの操作がPS2 Gamesと同じ仕様ではなく、AC7と同じだったこと。交互に遊んでも混乱しない操作設定になっていて良かったです。この1点が違うだけで、遊びにくさを生んでしまうと思います。
AC5はAC7と基本操作が同じなので、プレイしていて操作に大きな差を感じにくいのも魅力。リマスター版のゲームを今プレイすると、操作設定やシステムの古さを感じやすいのですが、エースコンバット5→7はその差が小さいですね。
移植版の操作方法がAC7と同じように調整されており、時系列ではAC5の約10年後がAC7の舞台という事で、まずはAC5からプレイし、その操作に慣れたままAC7に入れるのが素晴らしい。私のように、あまりエースコンバットに馴染みがない人でも、今回の5→7が入口になる。Twitterでも『7』はシリーズの中でも特に難しいらしく、先に『5』をプレイするのをオススメしている人がチラホラ見られます。
リマスター版と移植版の言葉分けは、プレイする側としてはあまり意味を感じないとも思った。作り手側には明確な線引きがありそうですが。AC5は感覚的にリマスター版をやっている感覚ですし、多くのリマスター版ゲームも移植版と言えば移植版の感覚があります。河野一聡氏がリマスター版・移植版と言葉を分けていた事を知らない人が、このAC5をプレイしたら、10人中10人が「リマスター版」と言いそうです。HDに対応して画質がシャープになり、SHAREとトロフィーに対応、AC7と違和感がないように操作ボタンを調整、これでリマスター版と呼べない理由を探す方が難しい。
なんにせよ、グラフィックがシャープになり、SHAREやトロフィーに対応した『エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー』が早期購入特典として貰えるのは豪華すぎる。
最近のゲームはセールになるのが早いので、安くなるのを待つ人も多いと思います。だから早期特典を超豪華にする事で、早期購入の利点を強めると。PS Storeでの早期購入のリミットは2019年2月18日。
ちなみに5が特典として選ばれたのは、河野一聡氏がTwitterで行ったアンケート結果が影響したのではないかと思います。4,344票も集まった中で、頭ひとつ抜けて高い支持でしたので納得。
もしも、大人の事情も解決して、皆様にリメイクを提供となったとして、僕が7800円の根付したとして、それでも予約開始日に絶対にキャンセルせずに買っていただける人!
— Kazutoki Kono (@kazutoki) April 12, 2016
オリジナル版がPS2である『ゼロ』や『04』も同じようにPS4に移植されるかも気になります。