2017年8月8日に北米Storeでリリースされた『Hellblade: Senua’s Sacrifice』($29.99)をクリアしました。ニンジャセオリーの新作です。日本語にも対応。
移動&パズルが8割で戦闘が2割
アクションゲームに定評があるニンジャセオリーということで、戦闘アクションに期待していたわけですが、戦闘シーンの割合は少なめでした。1周クリアまで約6時間でしたが、戦闘は2割以下、もしかしたら1割以下くらいかもしれない。
移動とパズルがゲームの中心となっていました。あとはイベントムービーですね。
シングルプレイのアクションアドベンチャーゲームです。簡単な謎解きをしながら先へと進み、敵との戦闘は場所固定。
グラフィック120点、戦闘85点、ストーリー&パズル60点
ゲームの評価としては「グラフィック120点、戦闘85点、ストーリー&パズル60点」という感じ。
グラフィック120点
グラフィックは凄まじかった。アンリアルエンジン4の宣伝用ソフトかと思うような力の入りっぷりで、今までに見たことないレベルで美しいところもあった。従来の基準を超えてしまっているので120点。
フォトモードもあります。デフォルトではオフですが。
戦闘85点
戦闘はデカいキャラでド迫力。□で高速攻撃、△で強攻撃、〇で格闘攻撃(ガード崩し)、R1でガード、R2でフォーカス、×1回でステップ、×2回でドッジロール。
敵の攻撃を受ける寸前にガードするとパリィ。これがとても気持ち良くて、戦闘の面白さの軸になっている。デカいキャラなのでモーションも見やすい。パリィからの反撃も迫力あるし、動かしていて楽しいアクション。イベントムービーを操作しているような迫力です。
パリィするか回避するかの見極めと、複数の敵を相手する時の位置取りを考えながら戦う必要があり、単純な連打ゲーにはなっていない。
敵の種類は多くないので、戦い方のバリエーションも多くない感じ。成長システムもないので、後半は単調さを覚えるところもあった。難易度調整も敵の数が増えるだけという感じでした。
ボス戦は面白いバトルが多かった。もっとアクションゲームとしてのボリュームやバリエーションを増やして作り込めば、とんでもなく素晴らしいゲームになっていたかと思う。
ストーリー&パズル60点
このゲームの残念だったところはストーリーとパズル。
ストーリーは「このゲームには精神病の描写と表現が含まれます。この描写と表現については、実際に精神病を体験した人々および精神医学の専門家からの協力を受けています。」ということで、精神病の描写が全面に出ている。エンターテイメントとして楽しむのは難しいし、理解しがたいところが多々あります。ストーリー自体にも起伏がなく、あまり好感も共感も持てない主人公を見ていくことになった。
日本語に対応していますが、翻訳はやや固い。元々が精神病や神話などが絡んで難解でしょうから、わかりやすくはないです。
パズルもワンパターンに近くて、基本となるのは、ロックされた扉にルーン文字が表示され、その文字と同じ地形を探すというパズル。ただ探すだけ。
他には、通常視点で見ると行き止まりに見えるところが、ゲート越しに見ると道が見える仕掛けや、2つの世界を切り替えながら進む仕掛けなど。グラフィックが素晴らしくて、仕掛けの見せ方も「すごいなぁ」と感心はするものの、パズルとして面白いかと言われるとそうでもない。このあまり面白くないパズルがゲームの大半を占めてしまっているのがもったいないところ。
トロフィー
このゲームはプラチナトロフィーがあります。
プラチナトロフィー以外は14個のトロフィーがあり、うち13個はストーリー進行のトロフィー。つまりクリアするだけで13個のトロフィーを獲得。それ以外の1個を獲得すればプラチナトロフィー獲得となりますが、その1個はロレストーンという収集要素。脇道などに隠されていることが多いロレストーンを全て見つけると獲得。
残念ながらチャプターセレクトは不可ですので、クリアするとニューゲームからやり直すことしかできない。1個でも取り逃すと最初からプレイする必要があるので、ロレストーンのコンプリートは難しいかもしれない。
たしかな魅力のあるゲーム
$29.99で1周6時間、キャンペーンモード以外のモードはなし。ボリュームは悪くないと思います。逆にこれ以上長くてもダレたと思う。水増しでプレイ時間を増やすようなゲームは好きではないので、密度が重要。
遊びの幅は狭いかもしれませんが、まず圧倒的なグラフィックだけでも価格分の満足度はあります。ここまで凄い物なら、お金を払う価値はあった。戦闘もド迫力で楽しめた。でも、もう一味ほしいという気持ちもありました。ストーリー&パズルは不満ながらも、印象に残る演出があったり、イベントムービーはAAA級のクオリティ。
「凄味」を感じましたが、ゲームとしての「面白味」がややおざなりな印象でもありました。戦闘中心のゲームだったらもっと面白かったかと思う。それでも、このゲームにしかない魅力があり、よく出来たアクションアドベンチャーゲームでした。低価格ながらAAA級のゲーム体験ができる。
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