『スカーレットネクサス』の概要と感想

ゲームの概要・感想

2021年6月24日にリリースされた『スカーレットネクサス』の概要と感想。

体験版の印象だと70点くらいでしたが、クリアして90点級の満足度がありました。

高速ロード

体験版のゲーム開始直後のロード時間が比較されていて、PS5の強みが出ていました。

  • PS5版: 4.50秒
  • XSX版: 7.26秒
  • XSS版: 7.43秒

ロードがわりと頻繁にあるので、高速ロードが非常に有難い。ロード時間はエリアの広さによりますが2~6秒で、4秒ぐらいが多い印象。

メインストーリーの合間にスタンバイという自由時間があり、そこで絆エピソードとサブクエストの消化が重なってロードが頻繁に発生する。旧世代のように10秒を超えるロードだったらダルかったと思う。高速ロードはゲームの快適さを劇的に変えてくれたのを実感しました。

解像度とフレームレート

  • PS5版: 4k60fps
  • XSX版: 4k60fps
  • XSS版: 1440p60fps

解析によると、ほぼ60fpsで安定しています。SASの演出時に55~59に落ちる時もありますが、問題ないレベル。

Scarlet Nexus | PS5 vs Xbox Series S|X | Graphics Comparison & FPS

DualSense


念力使用時にL2orR2のアダプティブトリガーで重さを感じる。それだけじゃなく、例えば物体を空中で右から左に振って投げる時は、DualSenseも右から左に振動が移動する。ディレクターが言う「力の流れ」ですね。

念力で物体を掴んで投げる感覚が表現できており、アクションの気持ち良さ、プレイヤーとキャラクターのシンクロ率が増している。

アクティビティカード

ホーム画面のアクティビティカードから直接セーブデータをロードできます。
アンリアルエンジンのロゴ→追加コンテンツの確認→ロード画面→プレイアブルという具合。ホーム画面からプレイアブルまで18秒ほど。

クエストの進行度が%で表示される機能もある。

ゲームヘルプ

対応タイトルが多くないゲームヘルプにも対応しているのは驚き。
対応している場面でPSボタンをダブルクリックするとゲームヘルプが開く。
さほど有用な情報があるわけではないですが、それでもわざわざゲームヘルプに対応するっていうところで、PS5版にしっかり力を入れようとしている姿勢がわかる。

サイズ

  • PS5版: 15.42GB
  • PS4版: 19.82GB

PS5の圧縮性能が生きています。

トロフィー

時限トロフィーや高難易度トロフィーはありません。2周クリアが必要なので時間はかかる。
両キャラクリア後に、キャラ切り替えの可能なエンドコンテンツがありますので、そこで残ったトロフィーを獲得する。

一番時間がかかったのが優レタ脳ノ持チ主(ブレインマップのスキルを全て習得した。)で、ブレインマップを埋めるためにはレベル80必要です。レベル65時点で他のトロフィーは全て獲得できていましたので、最後はひたすらレベル上げ。
スメラギ陵 7・袋小路の記憶の最初のエリアで、脳内空間ギアを使う→最初のエリアで戦闘して脳内空間使用→アジトへ戻る→スメラギ陵 7・袋小路の記憶へ……を繰り返してレベル80にしました。

英雄的怪伐軍(クエストを30個、達成した。)は、両キャラ合わせて30個なので余裕でした。クエストは全68個あります。コンプリートを強いないのが近年のトロフィーのトレンドで良いと思います。面倒なクエストもありますから、そういうのはスルーできる。

固ク結バレタ絆(全ての仲間との絆レベルを6にした。)は、プレゼントのみで達成できます。1度贈ったプレゼントでも絆レベルは上がる。贈呈マニア(仲間全員に全てのプレゼントアイテムを贈った)を達成した後に、重複しても良いのでプレゼントを贈りましょう。

ストーリー

気になる謎や「あのキャラクターはどうなるんだろう?」という興味を引く要素が常にあり、最初から最後まで前のめりになれたストーリー。間延びしたような展開もなく、感動もできて4回くらい泣けた。

ひと昔前の王道的な厨二病系とも言えるけど、もう2周くらいして素直に楽しめるようになっている。だから今のタイミングでプレイできて良かった。高二病や大二病の時期だったら受け付けなかったでしょう。
「厨二病」と言うと悪口になるかと思いますが、1回がっつり通って卒業して、しばらく間を置いてコンプレックスの裏返しとか同族嫌悪とかも感じなくもなって素直に見られるようになってから見直すのも面白いと思う。

目新しさはなく、超能力(超脳力)を持った若い美男美女が世界のためや愛のために戦うという超王道。キャラクターもステレオタイプというか、他の作品でも似たようなキャラがいる感じ。超能力(超脳力)、タイムリープ、怪物化などなど、擦られ尽くしたモノを今さら擦っていて、浅く見ると安っぽく感じる。
でも実際にやってみると、経験を積んだ完成度と言うか、古典から学べている完成度と言うか、ツボを押さえたうえで、ちゃんとピリオドが打たれていてクリア後の余韻も非常に良かった。ご都合主義みたいな強引さも、広げた風呂敷を畳むには定番。バンダイナムコエンターテイメントのアニメ系ゲームの集大成のようで、良い出来でした。

最初はステレオタイプに見えたキャラクターたちの掘り下げ方が上手かったですね。メインストーリーでも1人1人が抱えてるモノが伝わりますが、絆エピソードで深く掘り下げられている。終盤にはほとんどのキャラクターを好きになれていた。
10人の仲間キャラクターがいて、各キャラクターに9~10個の絆エピソードがあります。キャラクターに興味がなければ長話を聞くことに疲れるでしょう。でもキャラゲーでもあるので、ここに力を入れるのは悪くない。

鬱展開?みたいなところもあるから、そこは苦手な人は苦手かとも思う。

シナリオライターは実弥島巧氏で、『テイルズ オブ シンフォニア』『テイルズ オブ ジ アビス』『クロバラノワルキューレ』らの実績があります。この中で『クロバラノワルキューレ』はゲームとしての評価が低いですけど、私の感想では「ストーリーは良かった」と書いていました。

中盤あたりから事件が起こって、ストーリーが面白くなっていきました。ベタと言えばベタで、予測できる展開ではありましたが、平坦じゃなくて驚きのあるストーリーで面白かったです。泣かせ方も安易ではあるけど、素直な展開で良かった。
『クロバラノワルキューレ Black Rose Valkyrie』クリア後の感想 – PSちゃんねる Pro
演出は残念

イベントの見せ方が紙芝居風とムービーとがあり、重要なシーンはムービーで見せてくれますが、紙芝居が多用されています。
ムービーを作るよりも簡単に作れるという事情があるかもしれないですけど、演出としては盛り下がる感じもあって残念です。
近年のゲームはプレイアブルとムービーの境目がわかりにくいほど自然に繋がっている事が多いですから、映画を見ていたら急に漫画になるような、違和感を覚える盛り下がり方。

ただ、紙芝居のおかげで大量のイベントシーンを作れたでしょうから、そういう部分での意味は大きい。豪華なムービーだけどボリュームスカスカになるよりは、簡易的な見せ方でイベントシーンを多く作る選択は良いと思います。
紙芝居と言ってもビジュアル装備が反映されていますし、簡易的なリアルタイムムービーではあります。棒立ちのまま長時間喋るよりは、画に変化を出す工夫がされていて良いものかもしれない。

イベントシーン以外でも、9,020円のわりに安っぽさは感じます。グラフィックは旧世代感があるし、モーションも不自然でカッコ悪いところがあるし、カメラワークも素人感がある。上から撮ってほしいのにローアングルになったり。
ロケーションの使い回しもあるけど、これは予算と時間が限られた中での「工夫」として悪くない。結果、ゲームのボリュームとしては丁度良かった。

頭を使う戦闘

戦闘が非常に良く出来ていました。体験版だと「ちょっと微妙かも」と思ったのですが、プレイしてわかってくると評価が急上昇。

コンビネーションビジョン(L1+×)とSAS(R1+×)と念力(L2orR2)を駆使する戦闘。慣れるまでは難しいです。だから体験版だと響きにくかった。

どういうSASが効果的なのかを見極めて戦う。これがわからないと難易度ノーマルでも簡単にゲームオーバーになるし、雑魚敵も硬く感じる。戦い方を見つけて上達していくのが楽しい。硬くて強く感じた敵が瞬殺できるようになる気持ち良さ、戦略がハマる爽快感が一番で、アクションの爽快感は二番。
ボタン連打ゲーと対局にある頭を使う戦闘であり、戦い方を見極めたうえでアクションゲームとしてのボタン操作も大事。この部分の調整が非常に良かったと思う。

独特なシステムでもあるし、頭を使う難しさと操作の難しさの組み合わせも大衆受けはしにくいと思う。好き嫌いが分かれるところ。個人的にはハマったし、こういう挑戦的な戦闘システムは歓迎します。

不具合

バグは非常に少なかった。

プラチナトロフィー獲得までにエラー落ちは0回。『FF7R』も『バイオハザード ヴィレッジ』も0回で、本来はこれで普通なんですけど、洋ゲーでエラー落ちするゲームが続きましたのでね。

不具合らしきものは小さなものが2つだけ。
敵をロックオンした時にHPが表示されなくなる現象が1回。再起動で解決。
脳内空間を使用した後、本来は脳内空間で倒すはずの敵が残っていたようで、その敵が無敵になったのが1回。エリア切り替えで解決。

残念な価格

9,020円という価格は高すぎますね。『モンハン』や『FF』のように大きく育てあげた特別なIPだったり、内容が超豪華ならまだしも、むしろ低予算を意識させる安っぽい部分が目立ちます。そして北米版は$59.99(6,646円)という価格差。

セールス的には伸び悩むと思いますし、定価が高すぎるためにセールは豪快にできると思う。26%引きで北米版の定価と同じ。
価格が高くてソフトが売れない問題は過去に何度も書いていますが、8,690円の『リターナル』も1ヶ月25日で43%OFFの4,953円。発売日に他国よりも高値で売って、早期に大幅セールという手法がしばらく続きそう。でも、それじゃ売れないと思いますし、物言わぬユーザーがどんどん離れて行っていると、後で価格を下げてもユーザーと信頼を取り戻すのは難しい。

あの頃のJRPGのような余韻

体験版の印象では70点のJRPGでしたが、プラチナトロフィー獲得後には90点くらいの満足度。期待が大きくなかったというのもあるけど、大当たりな結果となりました。

戦闘は独特ですが、ストーリーと世界観はどこか古く感じ、懐かしさも覚えました。過去に見たいろんなエッセンスが混ざっているようでした。でもそこが良かった「あの頃のJRPG・アニメ」という感じでもある。具体的に「〇〇みたい」という1本のタイトルは出てこないけど、PS2とかXbox360のJRPGラッシュにありそうな1本。
今のタイミングってのもベストだったと思う。日本の大作RPGは少なくなっているし、グローバリズムで日本らしさも感じにくくなっているし、洋ゲーのキャラクターはフォトリアル系が多くて外見もおとなしめになりがち。そんな中、昔だったら食傷気味だったアニメキャラが、特別な輝きを放つ。普段からアニメに親しんでいれば食傷気味かもしれないけど、私は過去5年で『鬼滅の刃』と『ウマ娘』しか見ていないので、『スカーレットネクサス』が不意を突くように刺さった。

安っぽさとか細かい粗はあるけど、戦闘とストーリーにハマれたので、JRPGとしてはそこが軸としてしっかりしていると満足度が高くなりますね。
どちらもクセが強くて好みが分かれやすいので、メタスコア80点(53件)という数字よりも、戦闘とストーリーが自分に合いそうかどうかの見極めが大事。

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