PS5版『Mortal Kombat 11 Ultimate (北米版)』が配信開始

北米版

PS5版『Mortal Kombat 11 Ultimate (北米版)』が配信開始となり、PS4版『Mortal Kombat 11』購入者はPS5版への無料アップグレードが可能。
それとグラフィック強化の限界を感じた件。

ロード時間が高速化

STORY MODEのCHAPTER 8でムービースキップが可能になるまでの時間がPS4版13.4秒PS5版2.8秒になりました。
この短縮効果はPS5クオリティ。

FIGHT→LOCALでステージを選択してから試合開始可能になるまでの時間がPS4版8.6秒PS5版4.4秒になりました。
この中でプログレスバーの表示時間はPS4版6秒PS5版1.8秒なので、瞬時にロードしているように感じます。


ちなみにPS4版はPS5+外付SSDの後方互換機能で測定していますから、PS4 Pro(SSD)やPS4 Pro(HDD)ではもっと遅いはず。

ダイナミック4Kとビジュアル強化

現行機の定番になりつつあるダイナミック4K。1440p~4Kまでの動的解像度(Dynamic Resolution)です。

このゲームはダイナミック4Kなだけでなく、ビジュアルの強化もしているとのこと。
パッと見は同じ、でも細かい部分を見るとシャープになっている。


クリエイトボタンで撮ったスクリーンショットで比較すると細かな違いはわかりますが、4Kテレビで実際に動いている状態だと、ほぼわかりません。4Kテレビがキレイに映してくれますからね。PS4 Proの時点でかなりキレイですし、そこからの強化幅はとても小さい。
PS4版のギザギザ感もスクリーンショットだけで確認できるもので、4Kテレビで出力された状態だとPS4版も非常にシャープ。4Kテレビ実機の映像だけで見ると、どっち版かの判別は不可能に近い。
これはけっこう落とし穴かと思う。スクリーンショットの比較で違いがあるように見えて、実際に4Kテレビで動いているところを見ると差が埋まって同じに見えるという。

振動は普通

振動は普通っぽい。攻撃を受けた時に振動がありますが、従来のように強度の違いしか感じにくい。微妙に左右の振動を使い分けていそうですが、触感フィードバックとしてアピールできるほどのものは感じない。

アダプティブトリガーは使っていないと思います。

『Ultimate』はDLC全部入り

PS4版『Mortal Kombat 11』購入者はPS5版にアップグレード可能で、起動時の表示は『Mortal Kombat 11 Ultimate』になりますが、DLCは含まれていません。

PS5版『Mortal Kombat 11 Ultimate』として販売されているものはDLCを含んでいます。いわゆる完全版ですね。

  • Kombat Pack 1 – $19.99
    ターミネーター T-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)など6キャラ
  • Aftermath – $39.99
    新ストーリー/シーヴァ/フウジン/ロボコップ
  • Kombat Pack 2 – $14.99
    ミレーナ/レイン/ランボー

ロード短縮効果が大きい

対戦格闘ゲームは試合時間が短いので、何度も試合をすると頻繁にロードを挟みます。そのロード時間が大幅に短縮されて快適になるのが素晴らしい。
他のPS4版→PS5版アップグレードタイトルと比較しても、かなり高いレベルでロード短縮化が出来ている。今までは『スパイダーマン:マイルス・モラレス』以外やや物足りないロード短縮効果だった中、このゲームが良いものを見せてくれた。
Oodleのロゴもあり、そこに強みがあるか。

その一方で、ビジュアル強化の限界を感じた。違いがわかるのはスクリーンショットでの比較だけで、4Kテレビ実機を見るとわからないレベル。

触感フィードバックとアダプティブトリガーの魅力が感じられないのは残念ですが、無料アップデートなので高望みも出来ない。ロード高速化だけで十分すぎるほど大きな魅力がある。

『ボーダーランズ3』と同じく、PS4版→PS5版へのアップグレードと新DLCを同時に配信するのは上手いやり方。

Mortal Kombat 11 Ultimate – Official Rambo vs. Terminator Trailer | PS4, PS5

余談:ダイナミック4Kが素晴らしい

『デモンズソウル』のネイティブ4Kとダイナミック4Kも4Kテレビ実機上では違いがまったくわからなかったし、ネイティブ4Kよりも1440pのアップスケーリングのほうが良いと改めて思った。これはアップスケーリング技術の高さもありそうです。Digital Foundryの『デモンズソウル』解析動画でも褒められていました。
画素数で2.25倍の負荷を背負ってまでネイティブ4Kにこだわる理由を感じにくく、見た目にはネイティブ4Kとの違いがわからないほどで、それでいて60fpsを目指しやすいダイナミック4Kは素晴らしいものに思う。魔法のSSDに劣らない魔法のアップスケーリング・魔法のダイナミック4Kの気がしますが、評価が低く感じるのは哀しい。

旧世代のゲームをネイティブ4K/60fpsにするのは性能的に無理がない範囲で良いと思いますが、新世代品質のゲームをネイティブ4K/60fpsで動かすほどの性能はPS5/XboxSeriesXにはないでしょうから、そこを目指すと何かを削る必要が出てくるはず。見た目で違いがわかりにくいもののために何かを削る意味を感じない。

オーディオ業界では「オーディオオカルト」とも言われます。ビデオゲームにおける解像度もこれに近くなってきていると感じる。マニアがPCでそこを目指すのは良いですが、ライトユーザーも多い家庭用ゲーム機で、ネイティブ4Kとダイナミック4Kの画質の差を魅力として売っても響きにくいと思った。
PS5/XboxSeriesXでダイナミック4Kが主流になっているのを感じますし、家庭用ゲーム機はダイナミック4K(1440p~)/60fpsで限界品質を目指す世代になってほしいと思いました。

1080p/60fps/レイトレーシングありの可能性

『Mortal Kombat 11 Ultimate』は関係ないですが、気になっているのは1080p/60fps/レイトレーシングあり。

解像度を上げるだけでは違いが感じにくくなっている中、新世代基準のグラフィックを感じられるのは、

  • 『デモンズソウル』のような高品質のアセットを使う
  • 『スパイダーマン:マイルス・モラレス』のようなレイトレーシング

このどちらかがわかりやすい。SIEがロンチでこの2本を提示できていたのは凄い。

ダイナミック4Kでもレイトレーシングを用いると60fpsが厳しくなりそうですから、1080p/60fps/レイトレーシングありを4Kテレビ実機で見た時にどんな具合になるかが気になるところ。TwitterでInsomniac Gamesがこの話題に反応しており、『スパイダーマン:マイルス・モラレス』の1080p/60fps/レイトレーシングあり対応に期待がかかる。

『デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション』は、既にレイトレーシングありでの1080p/60fps or 4K/30fpsに対応している。購入して見てみます。

PS5発売前はレイトレーシングへの期待値が低かったのですが、『スパイダーマン:マイルス・モラレス』が良かったので、解像度を下げても60fps+レイトレーシングのほうが価値があるかもしれないと思い始めました。

なんにせよ、PS4版→PS5版のアップグレードは嬉しい。
ちなみに『Mortal Kombat 11 Ultimate (北米版)』は日本語非対応。グロすぎて日本で発売される可能性も0%だと思います。

コメント

  1. A.P より:

    ノーマンズスカイに凄いアプデが来たらしいので、はますけさんのレビューが見たいです

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