値下げの予想は外れそうですが、PS5の発売時期予想は当たりそうな気がしてきました。
2021年3月までは大きな動きなしか
2017年8月の『PS5の発売日を考える』という記事で「私は8年スパンで2021年の11月にPS5がリリースされると思います」と予想しましたが、当たりそうに思えてきました。
5月23日に開催された「Sony IR Day 2018」にて社長兼CEOの小寺剛氏の講演およびインタビューで次世代機に関して「今回の中期(2021年3月まで)は、一旦かがんでより高く飛ぶための準備期間というふうに考えている」とコメントされたもよう。
ソニーはゲーム&ネットワークサービス分野の2018年度と2020年度の営業利益見通しを発表していて、2018年度は1,900億円、2020年度は1,300~1,700億円としています。2018年度をピークに緩やかに減少していくか維持するイメージで、大きな動きは想定していなさそうです。2020年度に1,700億円ってのもめちゃくちゃ高いですけどね。末期にして全盛期と変わらない数字。
PS3の末期は極端に数字が落ちていますが、PS Plusの収益性が低かった当時と今では状況が大きく違います。これも以前に書いていた事ですが、末期はハードが何台売れたかより、有料アカウントを何人維持しているかのほうが重要になってくる。
年度 | PS3時代 | PS4時代 |
---|---|---|
2006年/2013年 | -2,323億円 | -81億円 |
2007年/2014年 | -1,245億円 | +481億円 |
2008年/2015年 | -585億円 | +887億円 |
2009年/2016年 |
-831億円 |
+1,356億円 |
2010年/2017年 | +356億円 | +1,775億円 |
2011年/2018年 | +293億円 | +1,900億円(見通し) |
2012年/2019年 | +17億円 | – |
*****/2020年 | ***** | +1,300~1,700億円(見通し) |
*****/2021年 | ***** | – |
※2006年から2008年、2011年と2012年はゲーム分野。
※2009年と2010年はNPS分野(ネットワークプロダクツ&サービス)。NPS分野はパソコンやデジタルミュージックプレイヤーなど幅広いのでゲーム分野としての参考にはなりにくいです。2011年までNPSだったのですが、2012年の発表で前年比として2011年のゲーム分野の数字が出ていました。
※2013年から2015年はG&NS分野(ゲーム&ネットワークサービス)。ネットワークサービスは主にPSN。ちなみに『Fate/Grand Order』は音楽分野です。
次世代PSという大きな動きはなさそうですが、SlimやProみたいなハードは可能性があります。2016年度はSlim/Pro/VRというハードラッシュでしたが、営業利益はフツーに2015年度と2017年度の中間であり、目立った変化は見られない。2018年度と2020年度の見通しである+,1900億円、+1,300~1,700億円という数字からの予想もできない。私の希望としては3年スパンでアップグレードしてプラットフォームとして9年続いてほしいです。2019年にPro 3で2022年に次世代PS。
予想記事の時にもリンクを張った「SIEAのCEOであるショーン・レイデン氏は『PS5は2021年まで待たなければいけないかもしれない』と示唆している」というのもあり、やはり次世代PSは2021年が本命かと思う。
PS4が絶好調でボーナスステージ状態の収穫期であり、任天堂は2017年3月にSwitch、MSは2017年11月にXboxOneXをリリースしており、ライバル社はしばらく大きな動きがないでしょうから、SIEが焦る理由もない。PCゲームが進化していく中で家庭用ゲーム機の性能アップも求められる状況ではあり、個人的にも性能アップは嬉しい。だからといって焦って2019年や2020年に動いたところで、中途半端な物ではその後の8年が苦しくなる。ライバル社の状況的にも長く耐えられる状態なので「一旦かがんでより高く飛ぶための準備期間」という、ここから3年間の狙いは良いと思う。言われている通り「高く飛ぶため」のガマン。
これまでとは違う形になる
もう1つ注目のコメントが「歴代のコンソールライフサイクルとは違った見方が必要だ。PSの未来を考える時、コンソールだけとか、ネットワークだけとか、切り離して考えるのが難しい時代だ。次のPSのあり方を考えるのがこの3年間と思っている」というもの。
予想記事の時に書いた「家庭用ゲーム機の大きな弱点は、ハード切り替えでリセットされてしまうこと。Steamやスマホ系に極端なリセット周期がないので、家庭用ゲーム機も改善しなければならない問題だと思います」「ディスクレスやクラウドや互換などが注目点になると思う。互換は単純な後方互換の話ではなく、家庭用ゲーム機のリセット周期問題を改善するような形。むしろ今後も含めての話」というところに関係するコメント。
少なくともPS→PS2→PS3→PS4までの展開とは違う形になるんじゃないかと思う。PS4ではPS4 Proというアップグレード版を導入していますが、ハードのアップグレードとソフトの互換は織り込んで考えられていると思う。クラウドを絡めることも。もしかしたらPS5という名称も使わないかもしれない。
というわけで、アナリストの予想はいろいろありますが、SIEの社長である小寺剛氏が「今回の中期(2021年3月まで)は、一旦かがんでより高く飛ぶための準備期間というふうに考えている」「次のPSのあり方を考えるのがこの3年間と思っている」と言ったのなら、これが情報としては一番信用できるものでしょうし、早期リリースはないんじゃないでしょうか。先が長いので、期待するのは2回目のアップグレード版本体なりマイナーチェンジ。
コメント
>>Ethanさん
可能性としては2020年11月からはあると思います。その時が来てみるまでわからないですね。
今の状況的に次の1歩を急ぐ必要はないと見ていますので、個人的には2021年以降が良いとも思っています。
過去のPSハードを見ると立ち上げの年に最も営業利益が低くなっているので
PS5の発売はかがむ時期の最終年度に当たる2021年3月期
つまり2020年11月の可能性もあるのでは?
>>jijyさん
デジタル化とPS Plusの収入が大きく成長しましたので、アカウントの価値が高まり、互換は今までとは違う重要性があると思います。
アカウント1つに10万円分や50万円分というソフトが紐づけられている。これがまったく使えないのか、互換するのか、互換したうえでProのブーストみたいに強化されるのか、アカウントを次世代機に引き継がせるために重要なポイントです。
引き継がれないとなると、他社のアカウントに乗りかえやすくなる。私自身、今までは互換は気にしていませんでしたが、もし次世代機に互換がなくなるなら魅力を感じにくいハードになると思います。
DLタイトルを結構買ってきているので、PS5 が出る際には、PS4 タイトルをサポートする下位互換があると嬉しいです。
またPSVR がワイヤレスになるのか、しばらく待たされることになるのかなど VRでの展開も気になるところです。
映像出力で 4K+HDRは標準対応として、8Kにはロンチでは対応しないと予想します。