2018年5月18日にリリースされた『Reverie』(1,480円)の感想。『MOTHERの伝説』といったビジュアルのアクションRPG。
基本操作
- × – ドッジロール(回避)
- 〇 – 話す/調べる
- □/△/R1 – 装備したアイテムを使用
- L1 – アイテムメニュー
- タッチパッド – 地図
クリケットのバット、ヨーヨー、ダーツ銃などの武器は、□/△/R1に自分でセットして使用します。
VITAとのマルチであり、PS4に最適化されているわけではないので、L2/R2/L3/R3は使用しません。装備アイテムは4つ以上ありますので、余っているボタンにも装備できたら、かなり快適になっていたとは思います。
操作性はなかなか良いです。移動スピードや攻撃アクションに不満はない。
レトロな雰囲気
『MOTHER』と『ゼルダの伝説』に強い影響を受けているゲームで、演出はパロディっぽさもあります。
トレーラーは見た時は、安易なパロディになるかとも思いましたが、ファミコン~スーパーファミコン風のゲームとしてレトロな雰囲気作りにはこだわりが感じられた。インディーズにはドット絵のゲームがとても多いのですが、高精細のドット絵だったり、現代的な技術でアレンジしていたりすることも多い。このゲームは昔のゲームそのままと言った感じ。
グラフィックだけでなく、NPCのテキストも味がありました。情報としては意味ないことを言っているのですが、話しかけたくなるテキストの面白さがあった。最先端のゲームはグラフィックがリアルなものが多く、NPCの住人としての生活感もリアルになりましたで、AAA級ゲームではテキストでお遊びをしにくくなっていると感じる。こういうところも昔ながらの味なのかなと。
テキストは味があって面白いですが、ストーリー全体のドラマは盛り上がっていない。
レトロな雰囲気にこだわりが感じられますが、オートセーブに対応しており、現代的なテンポの良さもある。昔ながらの「不便さ」は、しっかり抜いているのが良いです。
意外と濃いパズル
見た目は『MOTHER』ですが、『ゼルダの伝説』っぽいアクションRPG。フィールドからダンジョンへ。ダンジョンでは敵を倒しつつパズルを解いて最奥のボスを倒す。これを繰り返すシンプルな構造。
3つめのダンジョンあたりからパズル要素が濃くなってきます。アイテムや仕掛けを駆使して、そこそこ悩んでパズルを解き、その次のエリアでもパズル。パズル部分は本格的なパズルゲームみたいに良くできていました。解けた時の達成感がある。反面、アクションRPGに濃いパズル要素を求めるかどうかの好みはわかれると思う。
難易度は低め
パズルにそこそこ悩むところはありますが、ゲーム全体の難易度は低め。マップはシンプルですし、アクションゲームとしても低難易度。サクサク進める気持ち良さはありますが、戦闘に緊張感がないので眠たくなるような物足りなさもある。
意図的に難易度を低く設定しているように感じます。レトロな雰囲気を楽しませるのが第一で、歯応えは抑え気味にして最後まで遊びやすくしている。
美味しいお茶漬け
現代的な味付けのないドット絵、『MOTHER』や『ゼルダの伝説』のようなわかりやすいクラシック感。
クリアまで6時間前後でプラチナトロフィー獲得まで7時間もかからないくらい。詰まるようなところもなく、低めの難易度でサクサク進む。
「ちょっとレトロなゲームをやってみたいな」と思った時に、1,480円という低価格で美味しいお茶漬けのようにサラサラッと完食できて満足。かなり良いトコを突いている。これが1,980円で20時間のボリュームだったら、魅力は下がっていたかもしれない。あくまで「ちょっと」だけレトロなゲームに触れたいという気持ちを、完食できるサイズで満たしてくれるのがポイント。レトロ系のインディーズゲームとして素晴らしいと思いました。
作り手が長く遊べるように考えてくれて、いろんなモードや時間がかかるトロフィーを入れたりするケースも多いですが、ゲームソフトが溢れている現代では、美味しいポイントを絞ってサラサラッと完食できるのも魅力になると改めて感じた。
メタスコアが0件ということで、隠れた良作になりそうです。