2017年8月30日にリリースされた『X-Morph:Defense』をクリアしました。タワーディフェンス型のゲームにツインスティックシューティングがミックスされています。
ゲームシステム
タワーディフェンス+ツインスティックシューティングということで、どのようなシステムになっているのか気になっていました。
キャンペーンモードは全14ステージ。
1ステージは5~7のウェーブで構成されており、コアを守るのが目的。全ウェーブを耐えるとステージクリア。
ウェーブ開始前にディフェンス用のタワーを建造するフェイズがあります。次のウェーブで、どんな敵がどのルートを通って来るかということが明記されており、それを見てタワーを建造する。敵のルートと種類の表記は正確で、敵の攻め方をはっきり確認したうえで防衛戦略がたてられます。インチキなしの頭脳戦。
建てたタワーの移動や変更は可能で、売却してもマイナスはない。ウェーブごとに柔軟な対応が可能。これがとても良くて、1ウェーブ目で微妙な配置にしてしまっても、それを引きずらずに修正できる。
基本となるのは敵のルートを1本か2本にまとめるということ。タワーを近距離で2つ建造すれば、その間にフェンスを張れる。そうすることで敵の進行ルートを変更させる。このルート変更操作がとても楽しい。
タワーの種類は、おおまかに分けて4種類ですので覚えやすい。対空砲だけはアップグレード可能なので、厳密に言えば6種類。チュートリアルも丁寧です。
ツインスティックシューティングの要素がありますので、2つの進行ルートがある場合に1つはタワーに任せて1つは自分で殲滅するという戦略もとれる。
タワーを配置する以外にも、ビルを倒して道を塞いだり、橋を崩すことも可能。しかし、これらの行為を考えなしにやるとマイナスに働く場合も多々ある。
タッチパッドを押すと敵が攻めて来ます。ここからはツインスティックシューティング。右下のマップがわかりやすく、戦略性が高い。撃ちまくれば良いってもんではありません。
武器は、地上と空中の敵に両対応、地上の小型の敵に効果的、地上の大型の敵に効果的、空中の敵専用という4種類。武器を使い分けて効率よく敵を倒す必要があります。R2ボタンでの溜め攻撃もあります。
自機は何度大破しても一定時間後に復活する。この「一定時間」が大きなロスになりますが。
敵が攻めている間でもタワーの建造は可能。敵を倒すと資源が貯まりますので、追加のタワーで防衛力を高めると楽になる。
難易度高めの見事なバランス
タワーディフェンスとツインスティックシューティング、どちらも重要。難易度NORMALでもガッチガチに戦略を固めて、ツインスティックシューティングをそれなりに上手くこなしてギリギリでクリアできる。ステージ5までは簡単でしたが、ステージ6からは難しく感じた。何度も失敗しましたが、失敗して学んだことを次の戦略に生かして打開する。戦略を練るのが楽しいゲームですので、少し難易度が高いほうが良いかと思う。
無双系の爽快感を味わうゲームではないですが、自分の戦略の穴やマップの構造に「気付く」というところに爽快感はあります。戦略が当たってクリアできたときの達成感も大きい。ビルの倒壊や敵の破壊表現もすごい。
難易度は、いつでも変更可能。デメリットもないかと思います。EASYで普通のゲームのNORMALくらいな印象。
難しいけど理不尽さは感じず、敵のルートや種類は正確に見せてくれるし、タワーの移動や売却もマイナスなしで自由に可能。失敗した時も自分のミスだと思えるからリトライしたくなる。一部のボスには不満も感じましたが。
シミュレーションでもアクションでも、親切なのに難しいというゲームは面白い。
14ステージの中身も個性があって面白い。それぞれのステージに対応した戦略を考える必要がありますので、同じことの繰り返し感がないです。
テキストも頻繁に挿入されて、ステージごとにイベントをしっかり作っているのも良いです。手の入り具合が感じられるので、コピペ感がない。
無限ロードが数回
不具合は無限ロードが数回ありました。約10時間で4回あったので修正が必要なレベル。ステージクリア後のロードでしたので、アプリケーションを再起動すれば次のステージをプレイできました。巻き戻りはなかったです。
良質なタワーディフェンス+ツインスティックシューティング
少し難しめのバランス調整が見事で、戦略を練るのにハマりました。無限ロード以外の目立つ不満もなくて、これは評価も高くなりそうだと思ってメタスコアを見たら評価件数が0でした。タワーディフェンス系のゲームは多いので、メディア的には優先度が低いのかな。Steamの評価件数も少なめですが、非常に好評(111件中の93%)。隠れた良作という感じです。
1,980円($19.99)という価格は安く感じた。ローカライズも問題なしで、本体言語が日本語だと決定ボタンも〇ボタン。ラストステージが日本だったので、「もしかしたら日本の開発なのかな?」と思ったほど(実際はポーランドみたいです)。