盲目の女性が主人公のホラーゲーム『PERCEPTION』($22.99)をクリアしました。
基本操作
R2 | 杖で音を鳴らす |
L2 | 目的地を示す |
L1 | ダッシュ |
〇 | しゃがむ |
× | インタラクト |
シンプル操作です。盲目の女性が主人公なのですが、音の反響で周囲の様子がわかるシステム。R2ボタンでコツンと音を鳴らすと、音の響きに合わせて周囲が見える。
普通に移動しても足音があるので少しだけ周囲が見える。
風の音や蓄音機の音など、音の近くはビジュアルとして見える。
L2を押すと次の目的地が見えるし、扉や隠れ場所は緑で表示される。
盲目という設定ですけど、あまり不便はありません。設定上は音を頼りにしていることになりますが、プレイヤーとしては目を凝らして進む。
幽霊に襲われると死亡してリトライポイントから再開となる。おそらく、杖を使いすぎると幽霊がポップするシステムになっているのかと思います。なるべく杖を使わないようにプレイする必要が出てくる。杖で周囲が見られるけど、幽霊がポップしやすくなるというバランスはゲームらしい。
一部、固定で出現する場所もあります。
ゲームの進行は、基本的にL2ボタンで次の目的地を確認。そこを目指して進むという感じ。パズル要素はほとんどないし、幽霊も杖を使いすぎなければ出てこないし、目的地までの道を探すゲームのようでもある。
探索すればアーカイブが見つかり、物語がより深くわかる。よくあるシステムですね。スマホアプリを使って、文字が読めます。
恐怖は薄め
クリアまで2時間40分でした。ホラーゲームなのですが、恐怖は薄め。扉がバタンと閉まったり、突然のポルターガイスト現象で驚く程度。
盲目の主人公で独特の怖さがあるかと思いきや、逆でした。風景がボヤけているので視覚的な怖さはなくて、音で恐怖を煽るようなこともあまりないどころか、音は周囲を見せてくれる味方でもある。洋館という、ただ歩くだけで怖そうなロケーションなのですが、ほとんど怖さを感じることなく移動できました。
PC版のメタスコアが57点(17件)なのですが、システムがホラーと噛み合ってない印象を受けました。音で周囲がわかるシステムは面白いと思いましたが、ホラーゲームとしてそれが生きていないし、むしろ怖さを軽減している。それゆえホラーが得意ではない私でも精神的な負担が少なく最後までプレイしやすかったのですが。
直接的な攻撃
音でポップする幽霊に接触すると死亡という他に、銃を持った人形の銃撃を数発喰らうと死亡というパターンもあります。洋ホラーらしいというのか、わかりやすい敵のわかりやすい攻撃。こういうのもホラーとしては怖くなかったです。
謎めいていて、まとまりもあったストーリー
ストーリーは謎めいていて結末が気になりました。主人公の正体は予想しやすかったですが、予想通りで良かったです。ちょっとホロッとしました。
機械翻訳的な翻訳と穴
翻訳は機械翻訳的でもあり、わかりにくさがあります。男のセリフが女性的な言い方になっているところもあり、お姉みたい。緊張感のない言い回しもあったり、これも怖さを失わせる原因になっているかと思う。なんとか大筋の意味はわかりますが、細かいところは意味不明。全体の5%くらいですが、翻訳されていないところもあります。
トロフィーは日本語に対応していますが、このまま日本版として出せるクオリティではないと思います。
盲目の主人公なので難しいかと思いきや、探知能力が優れているのでテンポ良く進めました。ホラーゲームとしては恐怖が薄めで、ウォーキングシミュレーターみたいな移動ゲームになっていたところもある。音で周囲がわかるというシステムは面白いですが、それがゲームとしてイマイチ生きていなかった印象。
$22.99は高めかと思いますが、斬新なシステムで新鮮なホラーゲーム体験ができます。ボリュームは2時間40分で良かったと思う。結末も納得できましたし、3時間超で描くようなストーリーでもないかと思う。難しくないので、大作の合間にこういうゲームをサクッと遊ぶのも良いです。