銃を撃つリアリティとスピード感、PSVR FPSの試金石『Farpoint (北米版)』

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『Farpoint (北米版)』をプレイしました。今までに体験したことのない感覚。PSVRのFPSがここまで出来るんだというところを見せてくれました。

デュアルショック4でプレイ

このゲームは『PSVR Aim Controller』に対応していることでも話題ですが、まだ届いていないのでデュアルショック4でプレイしました。デュアルショック4じゃイマイチなんだろうなと思っていましたが、そんなことはまったくなくてデュアルショック4で十二分に楽しめた。むしろ『PSVR Aim Controller』の存在意義が薄まっちゃうのではないかという不安すらある。デュアルショック4すげーなと思いました。

 

– 武器変更。同時に持てる武器は2種。

– リロード。

R2 – 銃撃。

L2 – サブ銃撃など。

L1 – スキャナー。

L3 – ダッシュ。

左スティック – 移動。

右スティック – 視点切替。

 

キャラクターの移動ですが、プレイヤーが見ている方向に移動します。『バイオハザード7』や『ヒア・ゼイ・ライ -眠りし者たち-』でも同様の操作があったかと思います。しかし、ビックリするほど酔わなかったし、気持ち悪い違和感をも覚えない。自分がVRに慣れたこともありますが、それにしてもスッキリしすぎている。自由に移動できるタイプのVRゲームは酔いやすいはずなのに、どういうトリックがあるのか。

 

デフォルトですと右スティックの視点切替がオフになっていますが、これはオンにした方が良い。「滑らかに動く」「小さい角度のスナップ切替」「大きい角度のスナップ切替」など、お好みの設定が選べます。オンにしないと、例えば右に移動すると自分は右を向いたままプレイすることになる。正面の認識が一番正確なので、なるべく正面を向けるように右スティックで切り替えたほうが良いです。

銃撃が最高

銃撃の操作がかつてないほど面白い。銃のサイトを右目(もしくは左目)に合わせて、片目をつぶって狙いをつける。本物の銃を撃つ動作そのまま。もちろん腰だめ撃ちも可能だし、ショットガンでは腰だめ撃ちの方が良い。慣れてくると銃口の向け方や弾道で狙いがつけられるようになる。従来のゲームのようにL2ボタンで切替ではなく、プレイヤー自身の動作でサイトを覗くか腰だめ撃ちをするかを選択する。これが非常に面白くて、本物の銃を持って戦うとこんな感じなんだろうなという自然な銃撃になる。

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一番面白いのがスナイパーライフルで、狙い撃つ面白さが堪能できるし、上達も感じて益々楽しくなってくる。画面中央に合わせるだけではなく、実際に銃を持っているのと同じで銃の傾きも重要。コントローラーさばきではなく、瞬時に構えられるように銃のフォームをかためることが大事。最高の銃撃ごっこになる。

 

『Lethal VR』でも同様の銃撃操作があって良かったのですが、プレイヤーは動かず的を撃つゲームでしたので、銃撃戦の面白さはなかった。『Farpoint』は自分も動き回りながら生きた敵を撃つので素晴らしい。

 

カバーしながらのブラインドショットも自身の動作で可能。

 

デュアルショック4を持ち上げて目の前に持っていく動きが、最初は煩わしいと思いましたが、少しプレイするとすぐ慣れました。VRが作り出す錯覚でデュアルショック4でも銃を持っている感覚に近くなるから不思議。

 

正面の精度は概ね問題ないですが、デュアルショック4のライトバーで認識しているようですので、たまにズレる。でもキャンペーンクリアまで、さほど問題に感じませんでした。『PSVR Aim Controller』なら、もっと精度が高いかもしれない。

横向きになると精度は落ちやすい。ゆえに正面を向いてプレイすることを意識したほうが良いです。

スピード感があってビックリ

これまではVRで自由に移動できるタイプのゲームだとスピードとアクションの派手さに問題がありました。酔いやすくなるから抑え気味に作られていることが多いです。しかし、『Farpoint』はTVでやるFPSと変わらないスピード感とごちゃごちゃしたアクションがありました。走り回り、首を振りまくって視点を切り替えまくって戦う。これだと最大級に酔うはずなのに、ほぼ酔わなかった。これはビックリしました。

 

VRのFPSで、ここまでの動きができるんだという嬉しい驚きを与えてくれた。諦めかけていた自由な移動におけるスピードの制限、アクションの制限、その壁が取り除かれた。VR FPSの試金石となるゲーム。

 

まったく酔わなかったとまではいかず、軽度の酔いは感じました。私はVRゲームに慣れているので軽度ですが、酔いやすい人はさすがに酔うと思います。

オーソドックスなキャンペーン

キャンペーンモードの作りは超がつくほどオーソドックス。チャプター式で、迷わないシンプルな道を敵を倒しながら進む。道中にスキャナーで調べられるポイントがあり、イベントが見られるという具合。チャプターの合間にはムービーイベント。

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強化・収集要素はありません。スタート時の武器はアサルトライフルのみですが、1種ずつ拾って増えていきます。

 

ストーリーは英語ですのでよくわかりませんでしたが、興味は持てるものでした。日本版も買いたい。ただ敵を倒すとか逃げるだけというものではない。

 

大ボスが少ないのは残念。「少ない」と表現するレベルでもないほどに少ない。クリーチャーや機械を相手にするゲームですので、印象的なボスバトルをたくさん入れてほしかった。

 

4時間30分くらいで1周クリアでした。

嬉しいチャレンジモード

キャンペーンモードの他にオンラインの協力プレイモードとスコアアタックするチャレンジモードがあります。

 

チャレンジモードは戦闘に特化したモード。制限時間内に敵を倒し続けてスコアを競う。銃撃戦が一番の魅力ですので、戦闘に特化したモードはとても嬉しい。

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グラフィックは抑えめで最適化されている印象

グラフィックはVRのゲームとしては悪くないですが、平凡。印象的なところもありますが、基本的には簡素です。

しかし、PS VRに最適化されている印象を受けた。高画質の素材を無理矢理VRに落とし込んだという感じではなく、PS VRに最適なグラフィックを作ったという感じ。そう思えたのはユラユラチカチカしないから。これが酔いにくさにも繋がっているのかなと思う。

 

言ってしまえばショボいところも多々ありますが、グラフィックを抑えることで遊びやすさに繋がるなら大歓迎。

 

イベントムービー時のグラフィックはキレイで、人の肌や目などは本物みたい。

やや高難易度

スタート直後は超ヌルゲーでしたが、中盤から終盤は少し難しいところがあり、何度も死んでようやく突破することも多かった。やり応えのある難易度で達成感はありますが、もう少し易しい設定のほうが楽しく遊べたと思う。プレイヤーの体力が少なめで、けっこうあっさり死にます。普通のFPSのハードかベリーハードくらいの死にやすさ。

 

死にやすいうえに、チェックポイントが少し遠めでフラストレーションが溜まることが多々あった。死にポイントの1つ手前の敵と何度も戦わないといけなくなる。この難易度なら、もう少し細かくチェックポイントを設定してほしかったです。リトライは3秒くらいで動けるようになるので嬉しい。超早い。

 

死に方もあまり良くない。大量の敵が出てきて、どこから攻撃されているかわからないくらいゴチャゴチャした中で死ぬことが多かった。ボス戦で無限湧きにのように出てくる雑魚敵とか、難易度の上げ方も面白くない。リトライの早さが救いですが、死がストレスになるタイプの死にゲーっぽくはある。

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従来の基準では満点だけどVR基準では70点台

現在のメタスコアは72点(11件)。VRのゲームは採点基準が難しいです。

 

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この銃撃の面白さはかつてないもので、従来のゲームの基準で評価すれば限界点を突破して満点のゲーム。並べるゲームが他にない。

しかし、非VRのFPSの基準で見ると、並のFPS。キャンペーンは大きな魅力があるわけでも大きな欠点があるわけでもない。ややシンプル過ぎて物足りないかとも思う。

ここの評価の受け取り方は難しい。これを満点にしちゃうと、今後のVR FPSも同様の操作なら満点にしないといけなくなるので、VR部分の魅力を過剰には評価できず、従来のFPS基準で減点して70点台という具合になるのは仕方なし。でもこのゲームの最大の魅力はVR部分であり、現時点では従来のゲームと比べて満点以上の魅力を持っているところもある。

 

VRゲームは酔いやすさを表すのも難しい。メタスコアだとドライブクラブ VRのように「酔うから低評価」というのも混ざっている。ゆえに平均点にあまり意味はない。この『Farpoint』にしても、私は酔わなかったですけど、酔う人にとってはゲームにならないから0点でしょうし。

私は『ROBINSON: THE JOURNEY』は酔ってリタイア。『ヒア・ゼイ・ライ -眠りし者たち-』は変な汗をかきながらクリアしたという具合。そこからもいろんなVRゲームをプレイして慣れていることもあり、『Farpoint』は軽度で酔っていないに近い。

 

新鮮な体験もあり、とても満足できた。しかし、広く受け入れられるためにはプレイヤーの体力を増やしてチェックポイントをもう少し細かくする必要があると思う。そこが惜しい。せっかくの素晴らしい銃撃体験に水を差しているところがある。VR自体に慣れていない人が多いでしょうから、まだ難易度は易しめのほうが良いと思う。

 

PSVRのFPSで、ここまで出来るというところを見せてもらえて夢が広がった。これを基準にしてPSVRのFPSが進化していってほしい。今回はデュアルショック4でプレイしましたが『PSVR Aim Controller』でのプレイも楽しみです。

 

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