2016年12月22日発売『シャーロック・ホームズ -悪魔の娘-』をプレイして最初の事件をクリアしました。
ゲームシステム
ゲームシステムを説明するのは難しく「〇〇みたいなゲーム」と例えやすいゲームがない。強いて言えば『Blues and Bullets (北米版)』ですが、さほど似ているわけでもない。
『シャーロック・ホームズ』ですので事件を捜査して解決するゲームです。
人物観察システムと会話の連動が面白い。まず初めて会った人物の外見から人物像を探る。例えばトム少年の服のほころびが綺麗に直してあるところから「思いやりのある両親」という推測をする。その後のトム少年との会話で親が失踪したという話を聞き、トム少年は「警察は何も信じてくれない…僕は捨てられたんだって!」と言うが、「思いやりのある両親」という推測をしているので、捨てられたという可能性が消える。こんな具合に外見から推測した人物像から会話の真相を見極める要素が面白い。名探偵になった気分が味わえます。
会話から情報を得て、怪しい場所を調べて手がかりを見つけるというところは普通のアドベンチャーゲームと同じ。まだ1話しかプレイしていませんが、詰まるところもなくて、ほぼ1本道という感じでした。1つの場所を一通り調べたら次の場所へ行くという具合。
手がかりから推理するシステムは面白い。まず手がかりを集め、手がかり同士で関連するものを組み合わせる。ここに考える面白さがあります。
組み合わさった手がかりが1つの塊になり、そこからまた結論を選択する。
この作業を繰り返すと、複数の手がかりの塊から新たな手がかりの塊が生まれて、次にやるべき行動を思いついたりする。推理する面白さと、推理が組み上がっていく気持ち良さがあります。
1話クリア直前に見つけた手がかりの数が表示されていたので、ゲームプレイの仕方によって手がかりの数が変わってくるのかと思います。しっかり調査しないと手がかり不足になりそうです。
結論のシステムも面白くて、いくつかの結論の中から自分で選択できます。結論を選択して次の章に進むと、やり直しができなくなるところに決断の重さがあります。
1話クリアまで約2時間でした。エピソード形式のゲームとして標準的なプレイ時間です。この手がかりから推理すると10~12時間でクリアになるのかな?
ローカライズ
英語音声、日本語テキスト。
決定ボタンは×。
事件に関係ないNPCの会話は字幕が表示されない。
アクション・ミニゲームはイマイチ
ステルスでの尾行、逃走、煙突登りなどなど、ちょっとしたアクションとミニゲームが多い印象でした。いろんな要素を頑張って作っている姿勢は良いのですが、あまり面白くはありません。このゲームには求めていない要素ですし、アクションやミニゲームの完成度が高いとも言えず、推理や物語を楽しみたいので邪魔に感じるところがある。一部のミニゲームはスキップできる親切設計ですが、ステルスや逃走アクションはスキップできない。
簡単でしたので詰まる要素ではないのですが、行動の答えが決まっているような尾行などは、ちょっとダレてしまう。
ロード待ちは長い
調査エリアは区切られていて、マップからファストトラベル的に他のエリアに移動できる。ロードは少し長めでありますが、ロード中にケースブックを開いて情報確認できたり、推理空間を開いて手がかりから推理が出来るのは有難い。
ロードが少し長い分、街並をちゃんと作ってあります。最初に自宅を出た時は「このゲームってオープンワールドなのかな?」とも思いました。事件に関係ないところは入れないですし、会話できる人物も少ないですが、雰囲気は良いです。
PS4のゲームとしてグラフィックが良いとは言えず、かつて見たことがないほどティアリングが出まくったりカクカクしたり、テクスチャの貼り遅れなどもあって技術的な問題は見えます。批評においてはわかりやすい減点ポイントかと思いますが、推理と物語の面白さを求めているゲームですので、あまり気にしていません。
推理アドベンチャーゲームとして十分楽しめるシステムでしたので、最終話までプレイできそうです。手がかりの集め方や結論の出し方で物語が少し変化するようですので、良い緊張感もあります。ミニゲームやちょっとしたアクションは少し退屈ですが、詰まる要素ではなさそうです。ロード中はスマホでも見ていようかと思います。あとは物語が楽しめるかどうか。