2016年12月13日に配信された『アスディバインハーツ』(1,080円)をクリアしました。クラシックなJRPGです。
『アスディバインハーツ』とは
元々はスマートフォン向けに配信されていた大長編ファンタジーRPG。
2014年2月17日 Android
2016年1月13日 WiiU
2016年12月13日 PS4/PS3/VITA
L1/R1/L2/R2/L3/R3は使わないので、PS4版を買ってVITAリモートプレイで遊ぶのも良いかと思います。
パッと見はRPGツクールっぽいが細かい味付けが効いている
ゲーム開始直後は「RPGツクールで作ったゲームみたい」というのが素直な感想。チープな印象で、起動直後の画面からして低解像度の画像を無理に引き延ばした感じでした。起動直後の印象では、まさかクリアまで遊ぶとは思っていませんでしたが、テンポの良さ、ゲームバランス、細かい味付けなど、プロが作ったJRPGでした。
テンポが良い
クリアまで遊べた一番の要因はテンポの良さかなと思います。サクサクサクサク進みます。キャラクターの移動が速い。戦闘エンカウントはほぼ一瞬ですし、戦闘自体も無駄に硬い敵はいなくて短時間で終わりやすい。エンカウント自体が少なめでもありますので動きやすい。オプションで戦闘演出をカットすればさらに速くなりますし、雑魚戦をショートカットしてくれる機能まである。プレイ時間を水増しさせる気がサラサラないという好印象な作り。
クリアまでセーブデータの時間で16時間でした。「大長編ファンタジーRPG」というと16時間は短く感じるかもしれませんが、これはテンポが良すぎるからであり、一般的なJRPGのシステム・バランスに乗せ換えると倍以上はかかるのではないでしょうか。プレイできるダンジョンの数、戦えるボスの数、ストーリーのテキストは「大長編ファンタジーRPG」という印象。
好感度システムがあり、それによってエンディングが変化するマルチエンディングでもあります。
テンポが良すぎることにより、1つ1つのイベントに味気無さを感じるところはあるかもしれない。特に現代のゲームの凝った演出が肌に馴染んでいると。
ゲームバランスが良い
難易度NORMALで遊びましたが、最後までゲームバランスが非常に良いと感じた。自由に稼げたり、育成の自由度もあるので、ゲームバランスはプレイの仕方によって印象が大きく変わるかもしれませんが、個人的にはベストでした。
新しい街で装備品を買うと丁度良い具合に金が尽きるバランスだったり、雑魚敵は弱めだけどボス戦はバフ・デバフを考えないとあっさり殺されたりする戦略性の高さがありました。
バランス的に厳しかったのは、敵に先制された時の被ダメージが大きくて事故死の可能性はある。敵の先制はジュエルを使えば防止可能です。
ボスの攻撃パターンによっては、こちらがコマンド入力する前に全滅させられることもあり、それ以外にも理不尽に感じるところが少しありました。
しかし、強ボスはジュエルの組み方や陣形・戦略を考えると打開できるという面白さにつながっている。ビルドの面白さを感じさせるための強ボスかと思います。
JRPGのネタ満載
FFっぽい飛空艇が登場したり、飛空艇に乗ると初見では絶対勝てないような敵とエンカウントしたり、ロマサガ2のような陣形システム、平行世界でどうのこうとか、闘技場、サブクエスト、フィールドが文字になっている遊び、ボス前のセーブポイント、滑る床、隠し通路、古典的なJRPGの要素が満載です。
戦闘と育成
戦闘は画面上に行動順ゲージが表示されており、スピードの速い者から行動するシステム。特殊な攻撃で攻撃を遅らせることもでき、これも戦略として重要。コマンド受付時は完全ウェイトですので長考できます。
攻撃は「通常攻撃」「ビートスキル」「魔法」の3種。私は通常攻撃はほとんど使いませんでした。ビートスキルか魔法で戦い、これにより攻撃コマンド連打という戦い方にはならなくて面白かった。ビートスキルは各キャラごとに特性が違っていて、「縦2列攻撃」「横2列攻撃」「全体攻撃」「デバフ効果あり」などなど、雑魚戦でもパズル的に使い方を考えさせられるのが良い。
ハーツという土台にジュエルという石をテトリスみたいにハメ込む強化要素も面白い。基本ステータスアップだったり、デバフ防止、習得できる魔法の属性を増やしたり、経験値やGOLDアップなどなど。上記の「ビートスキル」と「魔法」のどちらを優先するかによって、これの使い方に個性が出るかと思います。終盤はハーツのサイズが大きくなり、ハメ込むジュエルを特化すると、はっきりとした効果が出ます。
陣形を選ぶシステムもあり、陣形によってプラス効果とマイナス効果がある。これは特にボス戦で重要かと思いました。
ストーリー
ストーリーは良くもなく悪くもなくという印象。ゲームのテンポが良いので、それに合わせてストーリーのテンポも良い。序盤や中盤の展開はめまぐるしくて先の展開が気になりますが、終わってみると説得力がないというか無理を感じるストーリー。
ストーリー展開よりも、キャラ同士のかけあいが魅力なのかと思います。
やっぱりRPGツクールっぽい
最初に感じたチープなところは最後まであります。マップのグラフィックが少なくて似たようなダンジョンが多かったり、音楽も同じ曲を何回も聞いている印象。細かい味付けは効いているものの「RPGツクールっぽい」印象は消えません。
クラシックなJRPGで、移動は8方向、コマンド式、ボイス等もありません。
遊びやすいゲームで、操作で難点を感じたのはSHOPでの買い物くらいですかね。タッチ操作用のUIになっていると思いました。
チープさは1,080円という価格で納得できますし、ゲームバランスや強化システムなどの魅力の方が大きい。
ナイスな低価格ゲーム
1,080円でここまで遊ばせてもらえたら満足です。コマンドRPGはテンポが悪くなりがちですが、これは現代的なスピード感があります。単にクラシックJRPGを作ったんじゃなくて、現代的なスピード感と遊びやすさを入れているからこそクリアまで遊べたんだと思います。
同様のゲームを2本続けて遊びたくはなりませんが「たまに遊びたいクラシックJRPG」という位置づけで良いと思います。
PS3時代に「PS3クオリティじゃない」というコメントが話題になったことがありますが、PS4は初期から海外では様々なインディーズゲームが配信され、日本でも同人系のゲームが配信されるようになっています。PS4だからといってPS4クオリティだけを求められる時代ではないので、こういう低価格で楽しく遊べる国産ゲームが増えてくると嬉しいですし、PCのように幅広いゲームがリリースされるようになれば、人材育成もされやすいかと思います。
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