2016年11月15日に北米Storeで配信された『SILENCE』($29.99)をクリアしました。パズル&アドベンチャーゲームです。日本語テキストに対応。
基本操作
操作キャラクターは、レニー(妹)とノア(兄)。自動で切り替わったり、任意で切り替えて物語を進める。
スポットという青虫のペットがおり、平たくなったり膨らんだり火を吐いたり水を吐いたりできる。スポットを使ってパズル的な仕掛けを解く場面も多いです。
左スティック | キャラクターの移動 |
右スティック | 調べるオブジェクトを選択 |
× | 調べる |
□ | スポット(青虫)にチェンジ |
L2 | スポットを平板形態にする |
R2 | スポットを風船状態にする |
パズル&アドベンチャーゲームで、アクション要素はほぼありません(ちょっとした簡単なミニゲーム程度)。
基本的なゲームの進行は、調べられるオブジェクトを調べてパズルを解いて道を開く。難易度は低く、総当たりで調べれば答えが見つけ出せるようなシステム。
たまに会話選択肢が表示されて、プレイヤーの意思を反映できます。ストーリーに与える影響は少なそうです。
ゲームシステムとしては平凡です。複雑じゃないのでプレイしやすいのと、パズルを解いて道を開く喜びがあります。
クリアまで4~6時間
パズルでの詰まり方で大きく変わってくるでしょうが、クリアまで4~6時間くらいです。
日本語テキストに対応していますが、デフォルトでは字幕がオフになっているので、OPTIONSメニューから字幕をオンにすると日本語字幕が表示されます。
王道のストーリー
防空壕に逃げ込んだ兄のノアと妹のレニー。その防空壕が攻撃を受けて、ノアがレニーを探そうとすると、いつの間にかサイレンスという生と死の狭間の世界に入りこむ。
『オズの魔法使い』『ネバーエンディング・ストーリー』などなど、子供が不思議な世界に入り、その世界で起きている問題を解決するために行動するという王道のストーリー。冒頭の防空壕のシーンはシリアスでしたが、サイレンスは意外と楽しい世界。
サイレンスに入ってからしばらくは物語の起伏が少なく、最初は兄妹の合流、その後は“鏡”を目指して冒険を進めていく。全年齢を対象としているような、素直な物語。終盤に入るあたりで「おおっ!?」と思わせられる展開になり、最後はせつなく心に残る物語となりました。クリア後の喪失感みたいなものもありました。
マルチエンディングのようですので、他のエンディングは楽しいものかもしれない。
新規IPではなく『2』
実際に表示されるゲームタイトルは『SILENCE』なのですが、メタスコアでは『Silence: The Whispered World 2』と表記されていました。前作『The Whispered World』と地続きの続編です。
Steamで前作は日本語サポートされていなかったようですが、今作は日本語に対応。
The Whispered World Special Edition
兄のノアは前作でサイレンスに行っているようで、その事も本作に絡んできて少しだけ分かりづらい。「こういうことがあったんだろうなぁ」と想像はできます。
美しいビジュアル
美しいビジュアルがこのゲームの特徴で、特に終盤は強く印象に残りました。ただ絵作りが上手いだけではなく、ゲーム・物語の雰囲気に合っているし、そのシーンまでの持って行き方が良かったです。ゲームシステム、物語、ビジュアルが上手く融合して、印象に残るものとなっています。
背景は1枚絵なのでプレイアブルの画面がコンセプトアートそのままのようでもあります。
プレイ時間とリプレイ性の低さを考えると$29.99は高めの設定かもしれませんが、ビジュアルと音楽に力が入っているので、そこに価値を感じられるかどうかで印象が変わってくるでしょう。
わりと総当たりで道が開けるようなパズル&アドベンチャーゲームで、物語の起伏が弱いところもあって淡々とプレイしている時間も長かった。終盤に入り、サイレンスの大きな秘密がわかってからエンディングまでは、驚きと心に残る展開がありました。