ゲームで使う液晶テレビやPCモニターは、入力遅延が重要なポイントになります。その入力遅延を測定する機器である『Video Signal Input Lag Tester』を購入しました。
説明書は無く、本体と電池2個というシンプルな構成。
ボタンが1つしかない機器なので、説明書は不要なほど簡単です。
入力遅延と応答速度は別物です。
入力遅延というのは、ボタンを押してそれがモニター側の映像に反映されるまでの時差ですので、ゲームにとって最重要です。応答速度は1fps書き換えるのに何msかかるかというもので、遅延とは別。応答速度の値が大きいと残像が大きくなったり、モーションが滑らかではなくなります。
遅延が少ない事に特化したテレビのイメージ。 ボタンを押してパンチのモーションがすぐに表示されるが、映像がブレたり残像が出ている。応答速度が遅いためである。 |
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応答速度の早さに特化したテレビのイメージ。 映像のブレや残像は無いが、パンチのモーションがすぐには表示されていない。入力遅延があるためである。 |
ですので、応答速度だけでモニターを選ぶと、映像を鮮明・滑らかに見せるための処理をし過ぎて、ものすごく入力遅延があるモニターを選んでしまう可能性もあります。
残像が出て映像がブレると画面が見難いので応答速度も大事ですが、そもそも表示が遅れていたらお話にならないので、重要度は入力遅延>応答速度かと思います。
ゲームにおいて入力遅延は最重要と言っても過言ではないですが、カタログのスペックを見ても実際の入力遅延を知る事は、まずできません。ほとんどのメーカーが掲載しているのは内部処理の理論値だけで、「パネル遅延を除く」といった注意書きがあります。
応答速度だけで選んでしまって失敗する事についても、遅延に関しての情報が公開されていない事が大きいと思います。
実際のところパネル遅延等の遅延の方が大きいので、「遅延0.1フレーム」「遅延0.05フレーム」をアピールしているテレビやモニターでも、実遅延では0.5フレームや1フレーム以上あるわけで、公開している数字に大きな意味を感じないほどです。「低遅延を意識して頑張っているな」というのは伝わってくる。
ほぼ知る事ができない実際の入力遅延を測定してしまおうという機器が『Video Signal Input Lag Tester』。もちろん、この機器なりの精度やクセはあると思いますので、絶対的な物ではありませんが、実遅延を測定する1つの基準として、今のところ最も使えるヤツだと思います。
測定は簡単で『Video Signal Input Lag Tester』とテレビ・モニターをHDMIケーブルに繋いで、黄色いボタンを押しっぱなしにする。そうすると信号が送られて、テレビ・モニター側で白いバーが点滅します。そこに『Video Signal Input Lag Tester』背面のセンサーを近づけると、テレビ・モニターに遅延の値が表示されるという具合。
もう古くなりましたが私の使っているFORIS FS2333で測定したら9.9~10.5msといったところ。『Video Signal Input Lag Tester』の信号は60Hzですので、1フレームは約16.7ms。ですのでFORIS FS2333の実入力遅延は0.59~0.63フレームかと思います。あくまで『Video Signal Input Lag Tester』の値ですが。「遅延0.05フレーム」を謳っていた機種ですので、やはり内部処理の値とパネル遅延を含めた実遅延との大きな差を感じます。ただ、実遅延で0.59~0.63フレームは早いですので、それが数値で確認できて嬉しい。
日本国内で販売はしておらず、英国のhttp://www.leobodnar.com/shop/でオンライン注文可能。価格は70ポンドです。入力フォームは英語ですが、日本からの注文にも対応しています。
送料はAirmailが6ポンドほどで、FedExが20ポンドほど。私はAirmailで2/2の夜に注文し、2/10に郵便受けに入っていました。しかし、海外からのAirmailはギャンブル性が高くなってしまうので、安心して受け取るにはFedExが無難かと思います。
PayPalに対応していましたのでPayPalで注文しました。
コメント
>>Hamasukeiさん
そうですね、ご説明ありがとうございました。
>>millfiさん
実際のところ誤解はなさそうで、
最初のご指摘の「ここで測っているのはモニターの遅延であって」というのは、その通りです。
2つめの「”入力遅延というのは、ボタンを押してそれがモニター側の映像に反映されるまでの時差”」は、ゲームにおける入力遅延の説明として良いと思います。
そしてこの記事では、その遅延の中でモニターが実際にどれくらい遅延しているかを調べる機器の紹介をしています。記事タイトルにTV・モニターの入力遅延を測定する機器だと明記してありますし、実際にモニターの遅延を測定しています。ゲーム全体の遅延測定が目的だとは誤解されにくい内容になっているかと思いますし、最初のご指摘で「ここで測っているのはモニターの遅延であって」と言われている時点で、正しく伝わっているという事でもあります。
2回のご指摘どちらも正しく、その通りです。ゲームの入力遅延の説明をし、その中に含まれるモニターの実際の遅延を測定しています。2回のご指摘内容からして、これが伝わっているのがわかりますし、誤解はないと思いました。
>>Hamasukeiさん
揚げ足をとる様で申し訳ないですが、
“入力遅延というのは、ボタンを押してそれがモニター側の映像に反映されるまでの時差”
という説明と違うじゃないですか。
>>millfiさん
PCやゲームソフトは関係なく、今回はモニターの実際の入力遅延を測定しているので、これで問題ないと思われます。
ここで測っているのはモニターの遅延であって、PCの内部処理の遅延は測れてないため”実際の入力遅延を測定した”は誤りです
遅延調べるために1万?ガチ勢凄いわ
海外販売でこういうツールを買って教えてくれるのはありがたい。