HDMI分配器に遅延は無いと言っていいレべル

ゲームプレイ動画をPCで録画しながらゲームプレイする人の中にはHDMI分配器を使っている方も多いと思います。たまに「HDMI分配器が遅延を生む」といった検証なしの情報を見る事がありますが、この件を調べてみました。

4GamerがAVerMedia AVT-C875のパススルーで検証し、遅延無しという結果

4Gamerがビデオキャプチャデバイス『AVerMedia AVT-C875』のパススルー機能で遅延を検証しています。ビデオキャプチャデバイスのパススルー機能ですが、パススルーと言っても結局はキャプチャ側とモニター側への内蔵分配器という事になるので参考になると思います。

検証の仕方は、PCから2つのTVに信号を分配して測定。2つのTVの差は13msだった。そこで片方のTVとの間に『AVerMedia AVT-C875』を挟んで再測定。『AVerMedia AVT-C875』の分配機能に遅延があるなら13msを超える差になるはずですが、2つのTVの差は13msままだったもよう。

ゲーマー向けのビデオキャプチャデバイス「AVT-C875」レビュー(前編)。HDMIにも対応したPCレス録画ツールの実力を検証する – 4Gamer.net

個人ブログでも検証されていました

ケ~ンッ!様でHDMI分配器の遅延に関して検証していましたが、目に見える差は確認できなかったもよう。

ケ~ンッ! 遅延測定その2

他のブログでも、測定はしていないが購入したHDMI分配器の記事を書いてあるブログはあり、遅延は感じられないというものばかり。

私もやってみました差は無かった

私も4Gamerと同じ仕組みでPCからGL2750とFS2333に分配してLCDDelayCheckerで測定。その後に、FS2333の前にHDMI 3D SPLITTER 1×4を挟んで再測定。結果は変わらず。

150215_HDMI分配器_001

言葉の受け取り方の問題なのか一部の分配器に問題があったのか

「HDMI分配器が遅延を生む」と言われていることに関して考えてみると「分配という単純な処理と言えど、処理をする以上は遅延が発生する」というところから、遅延と言っても測定が難しい1ms未満での遅延の話で、それを「ある」と言ったのが大袈裟に「遅延が発生する」と受け取られたのか。たしかにこれは受け取り方次第で、1ms未満であっても実際に遅延は「ある」わけなので「遅延が発生する」と言うのは正しい。ただ実際のところ1ms未満という遅延だと無いも同然なので、ゲームプレイにおける遅延を語るなら「無い」と言ったほうが良いかと思う。

もしくは一部のHDMI分配器に特殊な処理をする物があったり、単に粗悪な製品だったりで遅延を生むような製品があったのか。

なんにせよ、基本的にはHDMI分配器を挟んだところで、はっきりと測定できるレベルのゲームプレイに影響する遅延は発生しないと言えるのではないでしょうか。

SONYが42W800BのPRをしていました

HDMI分配器の事を気にしたのは、ゲーム環境を変えてみようかと思って調べていたところから。

先日、REGZAの新シリーズが発表となりましたが。PlayStation公式BlogでBRAVIAの2014年モデルである42W800Bが低遅延テレビとして紹介されていました。

【デジモノステーション】 低遅延・高画質テレビでかめはめ波! PS4™『ドラゴンボール ゼノバース』で脅威の映像遅延0.1フレームを体験! – PlayStation®.Blog

ドラゴンボール ゼノバースのプロデューサーである平野真之氏が42W800Bでプレイしています。ご本人も42W800Bを所有しているようです。比較動画もあってわかりやすいです。特に画面の切り替え時などで差がはっきり見えます。


コメント

  1. 匿名 より:

    HDMIに限らずデジタルデータのケーブルはノイズに弱く高速データを扱うほどよりノイズ対策が必要になるのはPCとかでは常識。
    例えば低品質のHDMIケーブルで4k60Hzを表示させること自体は実はできるけど、信号が途切れたりとか不具合が起きやすい。
    切り替え機も結局ノイズ対策にどれだけ力いれるかって話かと。

  2. test より:

    60Hz対応を売りにしたのが出てきているから、遅延じゃなくフレーム抜けがあるんだろうな。
    最高30Hzって書いてある物とかあるし。

  3. すがり より:

    60fpsというのは1フレーム当たり0.0166….秒という事
    端数切り捨てるけど単純には16ms
    この間に機材からディスプレーに向けて1画面分のデータを送っている。
    何かの回路を通して、デジタル波形が1波形とか遅れる事は有りえる。
    しかし、1フレーム分の遅延が起こるという事は、その1画面分のデータを丸ごとどっかメモリに保存でもしなきゃ無理。
    簡単な回路だけでデータを1フレーム分保持してくれるなんて夢のメモリー過ぎる。
    フレーム分遅れるというのは、何かしら一画面分をメモリに蓄え、そのデータを加工し、出力する場合。
    例えばディスプレーの規格をコンバートしたり、画像補正をかけたり。
    そういう処理が行われる場合、ため込んだデータの処理が終わるまでフレーム数は遅延する。
    でも分配器なんてぶっちゃけHDMIのピンを別のコネクタの方に繋いじゃうだけのスイッチ。
    もしデジタル回路が古い時代の処理の遅いものである場合なら、全コネクタに切替スイッチを付け、手動で切り替えれば済む様な話。
    それが、高速なデータだから電子的スイッチで切り替えたり、下がった出力を上げたりするアンプが必要になったりする訳だけど、これは上で言った様な1フレームを溜めたり、データのパケットをため込む必要が無い。
    線路の切替機見たいなものですからね。
    というか、やったらコストが上がる。必要なのはただのスイッチなのに。
    だから遅れると言い張る人にはむしろ、遅れる理論を説明して欲しいと思う私ですね。
    あ、遅れてすいません。
    管理人さん。良い実験レポートありがとうございます。

  4. くりす より:

    1ms以下の遅延って言ってるのに1msの遅延と受け取る人が居るからこういう記事書いてるのにな

  5. くら より:

    1msの遅延も格闘ゲームや対戦型fpsだと影響が出てしまいます

  6. ss より:

    いつも楽しく見させて頂いてます!大変参考になる記事ありがとうございます!

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