日本ゲーム業界の新しい動き、ファミ通がウォッチドッグス攻略Wikiをオープンしてたことについて。
日本では大手メディアの攻略サイトは「新しい動き」ですが、海外ではとっくの昔からやってることです。
海外ですと大手メディアが攻略情報を扱うのは普通で、最も有名であろうIGNもWikiを運営しています。
多くのサイトでWalkthrough、Cheat、Guideページなどがあるのが普通。
北米では日本に比べて攻略情報自体に制限がほとんど無く、ソフト発売と同時に隠し要素まで完全網羅された攻略本が発売される事が珍しくない。むしろ中途半端な攻略本を出そうものなら裁判沙汰もありうると思えるほど、完全攻略本しか見たことないです。攻略情報に制限がなく、それを見る見ないはユーザー次第という自由なスタンス。海外の攻略本は日本のアマゾンからでも買えます。
ゲーム自体もそうですが、洋ゲーは公式チートで無茶な遊び方ができたり、デメリット無しの難易度選択で好きに遊ばせてくれる自由度があるものが多い。
ファミ通がこれまで攻略情報サイトを扱わなかったのは、当然ながらファミ通やファミ通の攻略本を売るためでしょう。無料で攻略サイトを公開したら本を買う必要性がなくなってしまいます。IGNなどは本を売る必要がないですから、この問題は無い。ですので、このWikiの情報を見た時に、ファミ通はウォッチドッグスの攻略本は出さないんだなと思いました。
出版業界の厳しさは近年ずっと言われていますが、ファミ通も新しい動きを模索しているのがわかります。雑誌、攻略本、攻略Wikiのバランスがどうなるのか。wiki.famitsu.comというドメインで運営しているので、今後も新しいタイトルのWikiが出来るでしょう。おそらく紙の書籍では攻略本の販売数がさほど期待できないタイトルを中心に展開されるのかと思います。あとはメーカーの意向。
初回ということで今は広告はありませんが、このWikiは趣味ではなく商売ですので、今後は収益を出すための工夫もされていくと思います。ちなみにIGNのWikiは広告が多数あります。
紙の書籍だと情報が遅いので、ネットのスピードにはついて行けず廃れていく一方です。その点、今回のファミ通ウォッチドッグス攻略Wikiは情報が早い。一般の攻略サイトに大手メディアの攻略サイトが加わったことで、ネットにおける攻略情報のインフレ化がさらに進み、今後は発売日に完全攻略されるくらいの勢いになるかもしれない。今でもフラゲで攻略されて発売日には一通り攻略されているゲームも多数ありますけど。そういうネットの土壌ですので、ファミ通も中途半端な情報制限はできないところでの勝負となる。
攻略情報が見やすくなり、早くゲームが攻略されて手放されやすいという懸念もないことはないですが、それよりも難しかったり詰まったりすると早々に諦めて手放してしまう人のほうが多いと思います。ストレスを感じながらも自分で何度もトライして攻略するゲーマーは少なくなっている印象。ちょっと難しかったり理不尽を感じたりすると、レビューなどで叩かれる。PS4で言えば、ナチュラルドクトリンあたりに発売直後の完全ガイドがあれば、少しはエンディング到達者も増えたのかなとも思う。