昨日、夜更かししてNAtURAL DOCtRINE(ナチュラルドクトリン)を全員生存クリアしました。難しかった……難しいだけじゃなく忍耐が必要だった。予想はされていましたが、Amazonレビューなんかを見ると賛否両論ですね。怒りの1点が多いですが。
テンポの悪さでストレスが溜まる
難易度が高いとは言われていましたので覚悟していましたが、SLG初心者や一見さんはお断りどころか、SLG中級者でも無理でしょう。SLG上級者ですら大半は途中で心が折れるかと思う。
SLGというよりパズルゲーム。1手でも間違うとフルボッコに殴られて死亡するシーンが多数あった。敵の数が多く「こんなの絶対無理だろ……」と思えるシチュエーションが何度かありましたが、何度もGAME OVERになって、試行錯誤しながら唯一の進行手順を探る感じ。
とにかくストレスが溜まる。難しいだけならいいのですが、このゲームの壁は、やり直しが面倒なこと。中盤以降は敵の数が多いので、敵の行動を見ている時間が長い。掲示板等を見ても「早送りさせて」という声が多いですし、私も早送りの有無で大きく評価が変わると思う。一応×ボタンを押しっぱなしにすると微妙に動きが早くなりますが、あまり意味がない速度アップ。敵の行動を見ている時間が長いうえに、敵の行動後にプレイヤーがいちいち○ボタンで確認する必要があるのも手間です。イベントシーンもカットできない。何度もGAME OVERになるのが当たり前で、その度に10~20分程度のプレイが水の泡となり、それでやり直しのテンポが悪いとなると、心が折れて普通です。
しかし、そのストレスがあるからこそ、突破口を見つけた時の喜びは他のゲームにはないもの。
シナリオは素人レベル
シナリオは素人が書いたように感じました。いろんなことが唐突に起こり、物語に説得力が無い。物語構成が洗練されておらず、キャラクターも薄っぺらい。ゲームシナリオライターやラノベ作家を目指す人が「初めて書いてみた」という感じで、商品にするようなレベルではないどころか、人に見せるレベルですらないと思いました。シナリオが面白くないので、ゲームを進めるモチベーションを保ちにくく、心を折られる要因となります。
難易度設定は極上
あくまで“高難易度”を売りにするゲームとして考えると、難易度の設定は極上であったと思う。「ふざけるな!」「無理だ」と思える絶望的な敵の配置、それでも連携を考えて順序よく潰し、ギリギリ耐えられるところを耐え、なんとかクリアできるという絶妙の設定。このバランスを担当した人はスゴイ。ただ、常人の視点で見るとバランス崩壊ゲーに見えるでしょう。複雑に絡みう中で、生への1手を探すのが難しすぎますもん。
ゲームの基本システムは、とても良いです。連携を考えるパズルゲーム的な要素が心地良い。連携を考えて上手く戦えた時はSLGとしての手応えを感じますね。
高難易度すぎるバランスは素晴らしいのですが、人を選びすぎる。かわいい絵柄のアニメチックなゲームともマッチしてない感じ。この難易度は、賛否両論でしょうね。
せめてリトライ時の進行テンポが早ければ良かったのですが、このストレスとゲームを続けるモチベーションを比べると、途中で止めちゃう人のほうが多いかなと思います。魅力的な部分もありますが、悪い部分が目立つゲームで、とてももったいないです。こういう粗い作りでは、商品として通用しないと思う。
極上の高難易度設定と連携を軸にした基本システムは面白い。それを堪能できるような環境に改善すれば、かなり魅力的なゲームになると思う。今は2周目を遊ぶ気にはなりませんが、早送り機能みたいなアップデートがあればプレイしたいです。
追記
アップデートで移動速度高速化が実装されるもよう。不満の声に素早く対応してくれたのは嬉しい。2周目やってみよう。